裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

19日

土曜日

これで飯田の!

バカボンのパパ、長野に現る。

(帰京以来多忙を極めていてなかなか日記更新が出来ないので、後半部分は
ルナの乾恭子ちゃんの日記が詳細なので、それを借りました。まあ、後半は
ずっと一緒だったから)。

※『世界一受けたい授業』収録 ルナティック長野公演

これまた奇抜な夢。
テーブル席にやたらに詰めた形で大勢が座って話し込んでいる。
業界人たちの会合で、あるアイドル系歌い手の
ライブにいつも来るという常連ファンのブログについてが
議題である。
誰もそのファンの顔も知らないし、本名も知らない。
名前が“67”さんという。
ブログに、行ったライブの感想を書き連ねているのだが
大したブログではないのに、不思議にそのブログに
書かれるとそのアイドルは人気が出るし、
悪口を書かれると人気が落ちる。
「いったい、こいつの正体は何だ」
というので、私が調査を依頼される。
調べた結果、どうもチベットの地下から世界のライブハウスに
隠しカメラを設置してあらゆるアイドル歌手を追っかけて
いる大アイドルオタであることを突き止めるが、
その顔写真を入手して見てみると、チベットのあの神の目に
似たマークが自画像として写っているだけ。
「右目が6で左目が7で、合わせて67だそうです」
と報告するが、何のこっちゃらわからん、とみんな頭を抱える。

7時半、起床。
日記つけ、入浴し、出発の準備。
8時半朝食。
旅行前の定番になりそうなホットケーキとキウイ。
ミリオン出版、こないだ送った原作のまとめ考察文を書く。
10時半にメール。

オノも到着、迎えのハイヤーで汐留の日テレ。
『世界一受けたい授業』収録。
毎度思うのだが、用意したネタ全部使うのはやめて、
ウケがいいネタはもっと生徒たちとのからみに使った方がいいと
思う。どうしてテレビの制作プロダクションの人は空白恐怖症の
ようにネタを詰め込もうとするのか。
せわしなくなるし、ほとんどこっちの当日用に用意した
補足ネタが使えない。
一個々々のネタはいいのに、少しそこらで不満の残った授業であった。

タクシーで送られて新宿駅。
余裕で時間はとれた。
ATMで金を下ろしている最中にテレ東から電話。
二回目の放送のときに、近刊・新刊の告知をさせて
もらえるとのこと。それが今日中だという。
あわてて、メディアファクトリーのSくんに連絡、
『血で描く』の表紙データをテレ東に送ってもらう。
マドと構内で落ち合い、駅弁買って、あずさに乗って
岡谷まで。前々日にすでに70枚のチケットが売れていた
そうで、オノが大変喜んでいた。
何かリラックスして車中缶ビール二本、おつまみ弁当肴に。

岡谷に着いたらHさんという地元の女性が待ってくれていた。
彼女の車に乗り込んで、飯田まで。
時間が迫っているからありがたいのだが、トバすトバす。
制限速度ギリギリまで出して飯田まで。
人形劇場到着が開演5分後で、ハッシーがつなげてくれていた。
急いで着替えて、壇上に走って出て
「ああ、やっと着いた」
とツカミで笑いをとる。

(以下、ルナの乾恭子ちゃんの日記から)
7/19(土)
AM7:45 新宿高速バスターミナルに集合。

いやはや、絶対に寝坊が出来ないから、
緊張してあまり眠れなかった人も多数。
座長はまったく寝ていなかったそう。

無事に遅刻をする人もいなくて出発!
しかししかし。
なんと出発前のアナウンスで

「渋滞により、目的地まで2時間遅れの予定です」

まじっすか!?
ただでさえ、4時間かかるんですよ。
2時間遅れって軽がると言いますが!

ちょうど夏休みスタートと3連休が重なって
行楽に行く人たちで恒例の
大渋滞にひっかかったようで。

当然ながら飯田についてからの予定も変更しなくちゃいけないわけで。
とんだ旅の幕開けとなりました。

車中では各々、こっちーのように
座った途端に死体のように寝ている人もいれば
NCさんのように、よく分からない
スピリチュアルな話をしている人もいたり。

そうそう、定番の白いTシャツにキャップ姿のNCさん。
確実にバスジャック犯に
見えましたね〜。

なんとか1時間遅れで飯田市に到着。
「どんなところなんだろう」
って思ってバスを降りた瞬間
「暑ッ!!」
東京に負けず劣らずの猛暑でしたね。

山が近くて、田んぼがありのんびりした風景で
でも普通にコンビ二なんかもある
私の田舎(香川)と、少し似ていましたね。

到着時間が遅れたから
ホテルで昼食を取る予定を変更して
会場の「飯田人形劇場」に直行。
外観はこじんまりとした可愛い形の劇場ですが
中に入ると立派!
ステージも広いし、映画館みたいな立派な椅子で。
感じとしては、芸術劇場の小ホールみたいな感じかな。

到着するとすぐにきっかけの打ち合わせ。
今回の公演
「笑いの雑学〜唐沢俊一とおかしな(?)仲間たち〜」
は2部構成。
前半30分は唐沢先生の講演。
後半一時間がルナティックの公演。
(唐沢注・の、予定で、まさに終って腕時計を見たらピッタリ30分。
わが時間感覚にオドロイタ)

ルナはおなじみのコントを数本披露。
照明さんは、ルナのコントを観るのが
当然だけど初めてなわけで。
すべてのネタの
オチや暗転明転のきっかけを順次説明。
今回は音響を新人のあゆみが担当。

急遽唐沢先生がプロジェクターを使うということで
(唐沢注・立派な劇場であるし、てっきるあると思ってたら
設備にプロジェクターがないとわかり、あわてて借りてきてもらった
のだった)
そのセッティングにも時間がかかり。
結局、ゲネも通しもなし!
(唐沢注・すいません)

ルナらしいですわ。
普通の劇団は公演の前には通して、本番と同じように一度やるものですが。
結局不安なところは、各自打ち合わせをしといて。
という程度で。
本番に突入。

テレビ収録後に現地入りの唐沢先生は
開演時間ちょうどに劇場入り。
間に合って良かった〜。
間を座長がトークでつないで唐沢先生にバトンタッチ。

飯田市の方の反応はどんなんだろうって、
不安だったけど
先生の講演で既に笑い声が。

そしてルナのコント。
死体刑事やたけしさんなど
とっても盛り上がってくれて
いつも通り、楽しんでやらせて頂きました。
(唐沢注・下ネタは地方なのでわざと外したそうだが、アドリブで
少し入ってしまい、そしてそこが大ウケしていた)

客層がほんとに幅広くて。
上手側前列には、小中学生の男の子の集団!
中央には和服を来た奥様達。
などなど。
(唐沢注・小中学生は地元の落語勉強会の子たちだったそうだが、
ひっくり返って笑っていた。こういうギャグに接するのは初めてだった
のではないだろうか。お客さんが一〇〇人の大台に乗ったのも
凄い)

初めてのお客様の前で、
ルナティックらしさがしっかり出せて良かったです。
そしてそして、一番最後のネタ。
これはコントではなくて。
「ご利益」の時に一日だけ
「泣けるルナティック」という公演をやったのですが。
その時の短編の一つで「シンデレラ」
これは笑いなしのマジな芝居なんですが。
「泣ける〜」の時はもやちん(萩原)が私のお父さん役を。
今回はキャストを変えて
座長が貫禄の熱演!

のはずでしたが・・。
ざっとストーリーを説明すると
結婚式の当日、死んだはずの花嫁の父親が現れる
というもの。
花嫁が私で父親が座長。
しんみりとしたシーンに
座長はなんと
チャック全開で登場
客席の大半の人が気づいていたようで。
途中で「お父さんチャックが開いてたな」
と意味の分からない台詞で
チャックを閉めるという事態に!

お客様は大爆笑でした〜。
笑えるわけのない私は
なかったことのように
芝居を続けました(笑)

そんなハプニングもありつつ
無事に(?)公演は終了。
ロビーでお客様にお声をかけてお見送り。
今回の一番人気は、
間違いなくもやちん!!
「死体さん、良かったわ〜!」
「ちゃんと食べないと駄目よ〜!」
などなど。
ようやく時代がもやしに追いついたことを
目の当たりにした瞬間でした。

そんなこんなで、無事にすべてが終了して
劇場を後に。
人形劇場のスタッフの方々、
お世話になりました!!
(唐沢注・本当にお世話になりました)

そして一行は、宿泊先のホテルへ。
ここは日帰り温泉にもなっていて
コンパクトながらに
数種類の温泉とサウナを完備!
公演が終わって、すぐに温泉に入れるなんて
本当に極楽!!!

菊ちゃん、こっちー、かずちん、私の4人は
1時間以上は軽く入ってたかなぁ。
露天風呂のジャグジーもあって
寝ッころがって、空をみていたら
本当に疲れが吹っ飛びました〜。

その後は宴会。
飯田公演のすべてのサポートをして下さった
木下さんが、お誕生日ということで
プレゼントの贈呈!

木下さんはとんかつ屋さんをされていて
劇場にも手作りのソースかつ弁当を
作ってきてくれたり、
たくさんのお客さんを呼んで下さって。
本当にお世話になりました!!

そんなこんなで
記念すべき第一回目の地方公演の夜は
更けていったとさ☆
(唐沢注・このホテル「砂払温泉」は木下さんの知り合いだそうで
そのためにかなり便宜を図ってくださり、夜の食事は早いのに
公演後ゆっくり時間をとってセッティングしてくれたり、
11時近くまでワイワイ騒ぐのを許してくれた。
その後は部屋に戻って宴席続き。3時くらいまで。
「今日のおままごとコントはよかったな」
と褒められた琴重と岡っちが、何故か褒められたのに言い争いを
始めて、「二度とあんなコントやらない!」になり、こっちは
ハッシー含めぽかーん。テリー兄さんが止めるために
バカをやってみせたが誰も反応しないのが笑えた。一時は二人、激高して
叩き合いになったり、窓を開けて「てめえ、突き落とす!」にまで
なったが、いかなる急な事態があったか記憶にないが〜たぶん本人たち
にもないだろう〜急転直下仲直りして、肩をたたき合ったり抱き合ったり。
役者というのはオモシロイ。3時半ころ、豊田くん、ハッシーと同室で
寝た)。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa