裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

20日

金曜日

蒸気を逸した機関車暴走

いろはガルタみたいだね。

※原稿チェック2本、会議用企画書2本、原稿一本、ルナ稽古、コラム8本

朝7時に起きて雑用しかけるが、ちょっと眠くなってベッドに横になったら
10時までグー。半ば金縛りみたいな感じだったのだろう、夢で
サディスティックに客を罵倒する料理屋に入ってしまい、
三遊亭圓歌そっくりのそこの主人にいじめられる、という内容を見る。
たてついた口を聞いたため、
「よし、湯煎にかけろ」
というその親方の命令で若い料理人たちに押さえつけられ、
身動きできぬまま(←ここが金縛り)煮立った湯を頭から
浴びせかけられそうになるが、
何とかその湯の入ったヤカンを奪って親方に投げつけ、
ほうほうのていで逃げ出す。

起き出して朝食代わりにヨーグルト啜って。
メディアファクトリーゲラチェック、東京人ゲラチェック。
それから東京三世社原稿。ネタはまあ、最近だったらこれしか
ないだろうというもの。それにあれとあれを組み合わせ、と
考えつつ、構成しつつ書いていく。

昼はシメジ味噌汁、キャベツ即席漬け、ホウレンソウおひたしなど。
ご飯一膳。自室に戻り、すぐ原稿続き。
予定ではこの原稿を5時半までにアゲて荻窪に行き、稽古を9時
までやってすぐ帰宅、それからアスペクトのコラムを9本、という
算段。よほど狂いなく進めていかないといけないな、と思ったのだが
まず5時15分までに原稿アガり。編集部Aくんにメールで送信。

支度して荻窪へ、ほぼ時間ピッタリ……と思ったら稽古場の鍵がまだ
届いておらず、路上で待つハメになる。雑談しながら。

6時10分過ぎ、やっと稽古場開いて、30分から稽古開始。
今日はまず、昨日のワンシーンを一度動き確認のためやらせて、
早坂さんも来ているので頭から通し。だいたい、私の読みではこの
作品、通しで1時間20分、と昨日、西武新宿線の中で言ったが、
女優陣から“そんなにある?”と言われて、ちょっと不安だった。

少し止まった部分はあったが通して、ギャグも適度な感じで入り、
どんどん進めてラストまで。早さんの方で、ダブり時間とか抜いて
合計“1時間19分!”と。おお、予想ピッタリではないか。
自分のカン(というか読み)にちょっと自信がわいた。
ちょいと細かい部分のみのダメ出しし、ハッシーの意見で場面の
登場人物の出の場所を変え、それで稽古場借り時間終了の9時カッキリ。
お見事。なんとかこれで流れが見えた。
ゲストのお三方はじめ、若手もがんばっている!
あとは明後日からの1〜9(イチク、と呼び習わしている。終日稽古
のこと)で磨いていくのみ。

まっすぐに(サントクで買い物のみして)帰宅、昨日K子から
彼女らしいキツいメール来てちょっと落ち込んでいたが、今日、
掃除していったあとの手紙にホロリ。奇妙な夫婦のカタチである。

まず腹ごしらえ、と、午前中煮込んでいた豆に鶏団子投入して、
ポークならぬツクネビーンズ。これに茹でたパスタを加えて、それで
軽く腹ごしらえ。

アスペクト単行本コラム、600字を8本計4800字、10時半
ころから書き出す。一時間3枚が私の平均執筆スピードだが、
全て書き終えて2時半。ぴったり。今日は予定がかなり詰まっていたが
いずれも時間にかっちりおさまり、何かいい気分。いつもがグダグダ
なんだから、たまにはこういうこともないと。

夜食に油揚炒めとオクラおろし作り、それに荻窪の中華屋で買った
鴨のパストラミを加え、ちょい豪華な寝酒。
メール見てたら、旧知のNという編集者(元フィギュア王)から、
何か私の体調を気づかう、心配したようなメール。何だと
思ったら、表日記にまったく同じ文章が2回、続けて記載されて
います、とのこと。見たら市橋関係のこと。

ああ、あの部分は同じ問題を扱っている女性マイミクさんのミクシィ日記に
つけたコメントで、もともと彼女のブログでの市橋考察は私の日記に
触発されたもので、そこのコメント欄でいろいろやりとりがあり、
表日記にそこで書いたものを差し込んだのだが、表日記への
ミクシィ日記からの転載は急ぐので、ついうっかり、同じ文章の
コピペ転載を複数日でダブらせてしまったものだ、と説明してやる。

ミクシィの方は日記書く前に数日前までは読み返すが、表日記は
まず、読み返さないのでこういうミスには滅多に気がつかない
だけだ、と返答したら、ああ、よかった、と返事が来た。
何がよかったのかと思ったら、心不全で脳に酸素がいかなくなって
ボケたのかと、と。心不全を心配するなら、日記の記述がダブる
ことより先に心配することがあるだろうが、と笑う。
日記なんてどんなに詳細を極めた記述があっても、しょせんは
葦の髄から天井をのぞいたくらいしか読む方にはわからない。
ミクシィ日記でこの話を読んだH先生の言う通り、
「大事なことだから2回書いたんだよ」
で済む話なのかもしれない。

これですっかり寝端を失い、4時近くまで。迷惑な話である。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa