裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

17日

火曜日

1億総パクチー化

「日本人がベトナム人になっていいのか」(大宅壮一)

※アスペクト原稿 メディアファクトリー原稿 ルナ稽古

ピアノコンチェルトの夢を見て目が覚める。
童謡のような曲で、歌詞が
「ときわのきの こずえのこうもり
 とべとべ とうとうと とうとうと」
というもの。

9時起床して入浴、歯磨その他いろいろ。
朝食はカットフルーツ。
資料のダンボール開けた棚に首を突っ込み、いくつかを
掘り出す。
それから原稿。アスペクト単行本のもの。

12時、昼食。納豆、エノキダケの味噌汁、サバ味噌煮。
サバは昨日よりねっとりしておりさらに美味。
自室に戻って原稿。

単行本原稿は出来た分を送ってちょっと休み、次に今日が〆切の
メディアファクトリーの原稿。原稿用紙3枚程度のものなので
一気に書き上げ、メール。
それからまた単行本原稿にかかっていたら、メディアファクトリー
のSくんから電話。原稿のネタで以前同誌に同じ作品を扱ったもの
を載せており、カブるので差し替えを、ということ。
あちゃあ、うっかりしていたあ、と思い、今から原稿差し替えと
なるとネタ探しの時間がないなあ、と頭を抱えたが、ふと、
そうだ、こういうミスそのものをネタにすれば、と思いつき、
格好なネタがあったことを思い出す。すぐ書棚に飛んでいき
その本を探し出し、稽古場へ行くのを30分延ばしてもらって、
1時間強で一気に書き上げる。
急いでSくんにメール。

市橋ファンクラブ、あっちこっちで報道され、問題になって
いる模様。宅間守の獄中結婚のときはこんな騒ぎになった
だろうか。記憶にないのだが。あのときは複数の女性が
獄中結婚を申し込み、最終的に結婚した女性に、ライバルの
女性が嫉妬する、という騒ぎにまでなった。

ライバルの一人だった女性の、宅間処刑後のインタビュー
(サイゾー2004年11月号)を読んだことがあるが、
「私は社会的にどこか問題がある男性を愛してしまうんです。
私、小学校のときからいじめられていて、大人になってからも、
疎外され続けてきました。だから、同じように社会から疎外された
犯罪者に強く惹かれてしまうんです。支えてあげたいと思って
しまうんです」
と語っていて、なーるーほーどー、と思ったのを覚えている。
犯罪者への愛情は疎外感を共有できる人間を求めるココロ、
なのか。当時ダメロッカーが知りあいにいて、その恋人が
「あんなのにばかり惚れるんです」
としみじみ、言っていたなあ。

それから雨の中、荻窪まで地下鉄。バスに乗って井荻まで。
稽古場まで行く道でもやしくんやエリックと合流。仕込み部隊で
あった。

今日はハッシーがおらず、テリーが病欠。
その代わり松あゆが戦列復帰。
冒頭部分を麻見さんにハッシーの代役やってもらい、
後、つける部分を立ち位置、目線まで細かくつけていく。
だいぶ演劇らしくなってきた。

エリック、昨日のコントライブで何かミスか凡演技かしたらしく、
唐突にそれが思い出されるらしくて、演出の途中で大きなため息
ついたりする。わかるわかる。
岡っち、最初ダメダメだったのが少しレクチャーしただけで
かなり形がついてきた。自分で考えていたのではドツボにはまる
こともある。

さて、なんだかんだでもう本番まであまり時間がない。
残った時間をどう有効に使うか、だ。

雨の中帰宅、買い物して家出夜食の準備。
Sくんからは“差し替えそのものをネタにするとは、さすが”と
メールが来ていた。受領は倒るるところにも土をつかめ、か。

11時過ぎ、ピェンロー作り、明太奴、オクラおろしと共に。
冷蔵庫に長いこと残っていた飲みさしワインをカチワリワインにして。
古いニュース映像を見て、洗顔・服薬して1時半、就寝。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa