裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

28日

火曜日

甲子園にfuck youが舞う

佐賀北に劇的サヨナラで逆転負けにした広陵の選手は心の中でそう叫んだであろう。

※『地獄の楽園』初日

朝8時半起床。
今日はまた朝食を母の部屋で。
スイカとミカン。
食べて自室にもどり(同じマンションに私ら夫婦の室と
母の室が向かい合わせにある)
仕事。

オノからメールで、R45から電話インタビュー、
11時ころ携帯にあるからとのことだが、待っても来ない。
買い物の用があって外に出る。
と、電信柱の下に本が十数冊、ヒモでくくられて
置かれている。こういうのはつい、昔からの習性で
のぞき込んでしまうんである。
塩月弥栄子の『冠婚葬祭入門』、続・続々の三冊があったので
拾ってきてしまう。何かうれしい気分になるのが何とも。

http://www.youtube.com/watch?v=aQOY8NhNwmQ
↑終わりあたりに一瞬映る人の中に、中野貴雄監督そっくりの
人がいます。

12時45分、下北沢に入り、ケンタ一ヶ買って噛って昼飯代わり。
衣装をつけて、2時過ぎからゲネ。
八木橋くんの写真撮影つき。
メイクはパープルのファウンデーションを塗るが、あまりホラー
ぽくならず。明日はやっぱりメイク用の白を塗ろう。
昨日までまるでつけていなかった芝居を琴重ちゃんと
なんとかやりおおせる。
これで自信がついた。
ラスト、TBSのAくんから意見が出て、
ちょっと顔の芝居を二人、入れる。

チケットの売れ行き初日ということもあって好調で、
ゲネの段階で残席が数枚、それもすぐ予約埋まる。
当日券を出そうということになるが、なにしろ狭い小屋
なので、どこに椅子が置けるか、いろいろ大変。

オノから携帯にメール、R25のライターさんは私の以前の
携帯番号しか知らず、連絡つきません、と泣いて電話が
あったそうな。こっちもゲネの最中だったので、
5時過ぎ、と返信しておく。

5時半、オノが来たので近くのパスタ屋で夕食代わりの
パスタ取りつつ打ち合せ、そこで電話。
ちょっとトリビア的なことを20分ほど。
しかし、タンスの隙間に棚を置くようなこういう仕事、
好きだなあ。

劇場にもどったら、ハッシーが、偶然犬を散歩させて通りがかった
柄本明さんと話していた。ハッシーはちょっと前に柄本さんの
息子さんと仕事をしたそうだ。
やがて6時半、客入れ。
どんどん入ってくれて、全員入れたいところだが帰って
いただくお客さんもあり。
10分オシで開演。
前説を菊ちゃんがやったがもう、そこからお客さんが
ワッワのノリだった。

舞台はスピーディに進行。さほど疲れない役でよかったが、
しかし2時間を楽屋で立ちっぱなしというのが
かなり足にくる。
横森さんがハッシーと二人で漫才みたいな掛け合いをして
座員たちに
「デブは陽気でいいねえ」
と呆れられていた。

麻衣夢ちゃんとハッシーの歌の部分での絡みが一番の受け所。
さすがである。ただし、麻衣夢ちゃんは一曲歌ってごく普通に
楽屋に戻ってくるが、ハッシーはもうゼイゼイハアハアと
息を切らして。ここらは歳である。

初日故にちょっとハラハラした部分もあったが
無事、事故もなく終る。
私たちの部分、最後の説明で笑いがきちんと取れたのが
嬉しい。ちゃんとお客は観て、聞いてくれている。
ハイテンションのキチガイ演技なのだが。
一回、舞台から出て、劇場のあるマンションの外を回って
入る作りなのだが、驚いたことに外は大雨、雷。
ちょうど舞台の上では登場人物達が
「こんな雨と雷じゃ外へも出られない」
とかしゃべっているところである。
その偶然に驚く。

終って舞台上で物販。
本を持っていったがよく売れた。
お客の中に懐かしい顔もあり。
よく来てくれたなあ、と嬉しく思って握手。

楽屋を片づけて、近くの沖縄料理屋で打上げ。
雨はすっかりやんでいる。
二階が貸し切りだったが、しゃれたパブみたいな作りの
部分と座敷の部分がある。
松ちゃん、菊ちゃんなどと一緒に飲む。
店員さんが明るくて気持ちよく、料理も値段に比してうまい。
ただし、パーティ料理のせいか、まったく沖縄料理で
なかった。

11時半、切り上げ。
ハッシー、オノ・マドと、下北のお好み焼き屋で
さらに飲む。いろいろ話出る。
最後はタクシー乗り合って、帰ったのが2時過ぎ。
明日からは気をつけよう。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa