裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

20日

月曜日

NASAまで生テレビ

激論! NASAは宇宙人の死体を隠しているか?

※『DVDデラックス』原稿

朝、ごく普通に8時半に起床。
とはいえ、やはり体と神経のあちこちがバテている。
延ばした〆切のこともあり、残暑が厳しそうな空模様でも
あり、ちょいと鬱っ気。

9時朝食、ミニトマトとブドー、ソルダム。
日記つけ、これが長くかかる(当たり前だが)。
ネットで山口小夜子死去の報。
世界のトップモデルといっても、あんなメイクすりゃ
ダレでも同じじゃないか、と思っていたが、寺山修司の
映画に出たのを見て、その個性というかオーラというかに
驚いた覚えがある。背の高さもあったろうが。
日本人のイメージを海外に誤解させたというか、
海外の人がもっとも好む日本人のイメージを体現した
女性なのだろうな。

と、思っていたら坪島孝監督が死んでいたとのニュース(12日に
肺腺ガンで死去、79歳)。こっちの方が私には大きい。
こないだ、『渡辺プロ50周年記念展』で、坪島監督の
作品群のポスター(『クレージーだよ奇想天外』『クレージー
黄金大作戦』『クレージーの怪盗ジバコ』『クレージーの
メキシコ大作戦』『奇々怪々・俺は誰だ?』など)を
じっくり見てきたばかりだった。

実を言うと坪島喜劇を昔はそう評価していなかった。
監督デビュー2作目でいきなりヒットを約束されているドル箱
シリーズの監督を引き受けたせいか、“意地でも笑わせる”と
いう、喜劇映画に必須のねばりのようなものに欠け、大作監督の
大味さが目立っていたのである。そこらへん、古沢憲吾のキレの
ある演出に比べて物足りないものがあった。

最近になってクレージー映画を見返して、やや評価を上げた
のは、日本人監督に珍しい、徹底した無国籍性の部分であった。
海軍航空隊あがりの古沢憲吾が、どんな奇想天外なギャグ映画を
撮っても、その底に“日本と日本人”があった(それにとらわれて
いた、とも言える)のに比べ、古沢より5歳年下の坪島には、
平気で日本という国を捨てて顧みないでいられるクールさがあった。
だからこそ、クレージーのメンバーではより無国籍的な
谷啓とのコンビの方が、植木等よりも合っていたのかも
しれないし、三橋達也の『国際秘密警察』とか、『ルパン三世
念力珍作戦』のような、徹底した無国籍アクションを撮れた
のかもしれない。

なんと、テレビに移ってからは、あの『クレクレタコラ』を
演出しており、これはもはや無国籍どころか、どこでもない
異様な世界を舞台にしたシュールコメディであって、
あの独特の世界観は、クレージーキャッツ映画にルーツを
持つものなのか、と、知ったときにやや驚愕したものだった。
山口小夜子が幻想であるエキゾチックな日本のイメージを固定
させた人とすれば、坪島孝はその日本のイメージの解体を
模索し体現した人だったと言えるのではないか。
ご冥福をお祈りする。

催促来ている『DVDデラックス』原稿を書き上げる。
たった原稿用紙5枚くらいの原稿で体力気力使い果たす
(そんなに力の入った原稿でもないのに)。
やはり昨日でかなり体がバテているんだなあ、と思う。
昼はキューピーの明太子ソースを使って明太子スパ。

日記をミクシィにアップ。
「さんざ立ち読みして買ってかない客」
のことを書いたら、ベテランの参加者たちから
「あれは腹がたつ」
という合唱のコメント。
コミケは売り手が同時に買い手になる。自分もやるかも
しれないことを他人がやったからといって、文句を言うのは
同じコミケ参加者の仁義に悖る、のかと思っていたら、
私よりずっと前からコミケで同人誌売っている某氏が
「あれは、“しねばいいのに”と思います」
と書いてきて、やはりみんな同じなのだな、と苦笑。
買わないだけならいいが、せまいブースで長時間立ち読み
されると、買ってくれる他のお客さんの迷惑にもなるのだ。
立ち読みは数ページのみ、というのがせめてもの礼儀だろう。

http://www.youtube.com/watch?v=WIlr_rZKR4c&mode=related&search=
↑ナチスのプロパガンダアニメーション。
ディズニーファンだった(しかし“ミッキーマウスはユダヤ人
である”と表明して国民には見ることを禁止した)
ゲッベルスあたりが作らせたのだろうが、やはり技術は
アメリカに比べていまだしの感である。
http://www.youtube.com/watch?v=crfXymDCsZw&mode=related&search=
↑こっちはユダヤ人排斥のアニメーション。

海保千里アナ結婚というニュースでお祝いメール。
できれば番組内で結婚披露をしたかった、と書いたら、
すぐ返事をくれて、私も続けたかったです(涙)、と。
お祝いの会をしましょう、とやりとりしたが、
忙しいだろうな。
ミクシィ日記のコメントに“きゃんあきら氏はどう思って
いるでしょう”とあったが、まさに。

少し横になって、『Bの墓碑銘』を読んでいたらすぐ
眠ってしまう。ダメだこりゃ。
K子からメール。カイテルのお父さんから、ちょっと
お仕事を頼まれた。また、意外なとこから。

8時、ベッドから這い出し、メールなどいくつか。
笑いだしてしまうような件あり。
食欲もあまりないので、サントクで安くなった甘エビを買ってきて
塩ゆでにして食べる。それとゴボウサラダ。
DVDも、新しいのを見る気力なく、古いジャンクSFなど。
ビール小一本、ホッピー1本半。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa