裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

3日

月曜日

ビストロSPAM

 SPAMのTシャツがあるそうだから買おう。朝7時半起き。朝食、チキンとナスの炒めもの(絶品!)、ガスパッチョ、寿司屋のお中元のサクランボ。週アス原稿、一ケ所確認し残したところチェックしてメール。それから薬局新聞一本。県多乃梨子さんのFM番組“えふえむエヌワン”に使うCDをコレクションから選曲。とうじ魔とうじ『移動式女子高生』、布施明『100発100中』、トニー谷『ブクブクマンボ』、ダディ竹千代と東京おとぼけCATS『電気クラゲ』など、イカニモ私の選曲というイメージのもの8曲。『100発100中』の、一見フツーの歌謡曲に見えて実はトンデモねえ内容の歌詞と曲(岩谷時子、佐藤勝)、なんべん聞いても大笑い。

 1時、吉祥寺へ。県多さんのマンションにスタッフの女性が来ていて、で録音。2回分同時収録で、フェチズムについて、というテーマで一時間しゃべる。しゃべりに来て思うのもなんだが、私ゃおしゃべりだねえ。この番組、金沢のミニFM局だそうで、所有者は金沢工業大学。終わると今度はビデオを持ち出し、5日のロフトプラスワンでの、二村ヒトシ氏と小倉マーガレット東とのホモナイトへのビデオ出演で、三本、お気に入りのホモビデオの紹介をする部分を撮影。例の『おやじどんぶり』、それからY・B・スポーツビデオの『パジャマ・ゲーム』。後者は関西のビデオ会社で出演しているボーヤたちも当然関西人、それが標準語での芝居を強要されている、そのタドタドしさが眼目。
「オレ、恭輔のこと、前から好きだったんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、おれも」
 この“・・・・・・”部分の、“あれ、オレがここで何か言うんやったろか?”と恭輔が思いつくまでの間の悪さよ。あと一本は『マッハGOGOGO』のやおいっぽいシーンの一発芸。

 録音中はベビーシッターさんに散歩に連れ出されていた息子のカイくんにも対面 。両親が役者だけあって、ととのったハンサムな顔だが、親父ゆずりの無茶苦茶なアトピー。そのせいだろうが、うるんだような涙目でこっちを見つめるその顔は、何かひ弱げな小動物みたいで可愛いぞ。4時に光文社と打ち合わせあるので3時半、辞去。帰り道、オタキングの柳瀬くんにバッタリ。場所が吉祥寺だけに、誰か知り合いに会うんじゃないかと思っていたんだ。

 新宿までJRで出ると、すごい雨になっている。雷まで頻繁。タクシーひろって渋谷まで。スコールのようになってきた。時間割に飛び込む。幻冬舎のゲラチェック、やりながら光文社のOくん待つがなかなか来ない。チェック全部終わってしまったがまだ来ない。こっちがカン違いしている可能性があると思って、5時帰る。やっぱりカン違いで、来週の月曜だった。7時に幻冬舎が取りにくるので、それまで猛運転して文庫版後書を書き上げてしまう。

 メールがやたら来ている。半分は仕事関係だが、もう半分は昨日の日記の“坊主頭の大男”について、とり・みき先生を含むマニアの皆さんからのご教示。あの役者さん、田中順一というそうである。オープニングタイトルにその名前はあったが、果 たして彼かどうか確信がなかった。いやあ、もう感謝々々、その反応のすばやさに感動々々。それにしても、容貌魁偉な割に、平凡なお名前なんですね。

 9時、焼鳥屋ママズアンドパパサン。旅行談義で親父さんと盛り上がる。手羽、ナンコツ、レバなどとじゃがバタ(塩辛つき)、和風ワンタン。明日は10時に羽田発で金沢へ、加藤礼次朗夫妻たちと能登旅行。そんなわけで、8日まで、日記はお休みになる。あしからず。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa