裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

5日

土曜日

ドコモは風の子

はいはい、携帯持ってお外で遊んでらっしゃい(PHSは終了しちゃったからダメよ)。

※オタク大賞収録

朝8時起床。
この数日の就寝状態は本当にぐっすり。
寝床で『近代日本の右翼思想』読み継ぎ。
ユートピア思想にまで筆が及んできた。
トイレ常備書籍は新年から川本静子『ガヴァネス』(中公新書)。

入浴し、9時20分朝食。
キウイ、オレンジ3切ずつ。
『ぶらり途中下車の旅』は正月なので特別に沖縄編。
いつも豚の丸焼きを注文している『金城畜産』の様子が映り、
丸焼き用の巨大窯の全貌が初めてあきらかになる。
ナレーションでは“豚の丸焼きを始めたのは3年前”と
聞こえた(聞き違いかも)ので、アレ、と思ってホームページを
見たら30年前、とのこと。
ここも跡継ぎがいるのかなあ(チャーリーハウスやトツゲキラーメン
以来心配でならぬ)。

日記つけ、原稿書き。
年賀状をちょっと整理するが、K子の名前が恵子、慶子、啓子
などといろんなバリエーションで書かれている(本当は景子)。
普段日記などでK子としているんで、正しい漢字表記をそもそも
知らない人もいるのだろう。
日本郵政グループの、吉永小百合からの年賀状(という設定)のもの
は、マイミクさんも何人か日記に書いていたが、つい、
「何で自分に吉永小百合さんから」
と思わせてしまうフェイク力あり。

昼は弁当、シャケと卵焼きのシンプルなもの。
シャケがおいしいのでこのくらいでよし。
最近の若い人たちの弁当をブログで見ていると、おかずそのものを
味わうのが本道、とばかりにいろんなものを詰め込み、ご飯は
ほんのちょっと。われわれの頃は腹を満たすために白米を大量に
胃に詰め込む、その補助として塩気のあるものをちょこっと
入れる、というのが弁当の姿であった。変われば変わる。

昨日の日記で桜多吾作のことを書いたらマイミクさんから反応多々。
なんと、メールで“昔、桜多先生のマジンガーZを復刻する仕事を
したことがあります”という方までいた(今は別の分野で大いに
売れっ子でいらっしゃる方なので、そんな仕事をされていたとは
まったく知らなかった)。やはり、若い頃に読んでいたものには
逆らえない。

まだ完全に仕事モードになっていないのだろう、
普段ならとうに完成させられる時間を要しても原稿、規定枚数の
半分まで。
時間になったので中断して、新宿までタクシーで出る。

ロフトプラスワン、『日本オタク大賞2007』収録。
ケンタッキーフライドチキンをワンピース(黒胡椒チキンという
やつ)を買ってロフトプラスワンで噛る。
IPPANさん来ている。昨日の打ち合せで話が出た某レコード、
ネットで見つかったそうである。楽しみ。
ざっとした打ち合せの後、収録開始。
内容については1月26/27の放映をお楽しみに。
http://mondo21.net/otakutaishou_2007

ただ、放送用収録ということもあり、時間とヤバ目の内容とを
気にせずしゃべった打ち合せの方が絶対的に面白かったような気がする。
これは仕方のないことなのではあるし、今回、準備がスムーズに
行ったのもあの打ち合せをやったおかげなのだが、その分、壇上での
緊張感にやたら欠けてしまった。

鶴岡という、引っかき回し屋(褒め言葉だが)に司会をまかせる
のももったいないというか、進行がちょっとダレた一原因になった
ような気もする(彼の本領はやはり今年の鶴岡賞の選定にあるような
ルール無視のムチャクチャさである)。
2004年の進行がスムーズでスタッフ間の評判が高かったのも、
そこらへんがテキパキしていたからだと思う。
コメンテーターのスキルはそれぞれみなさん高し。
ゲームライターの志田さんのキャラもいい。
倉田マスミさんの腐女子知識とその距離の取り方も見事。
番組全体をまとめることを頭においていたのは東海村源八さんが
やはり一番だったな。

終わったあと、バーバラが売っていた同人誌・単行本の類いを
買ったファンの人たちのサイン希望にしばらく応じる。
YouTube本が多かったが、編集のEさん来ていて、
取りかたづけたあとの壇上を利用して、月末(30日)の
ネイキッドでのYouTubeイベントの予告(これもYouTube
に流す)を収録する。Eさん曰く
「ちょっと狂気入っていてよかったですね!」
と。三分くらい、ということで始めたが、いいかげんにしゃべって
終わったらぴったり三分だったそうで、さいとうさんが驚いていた。

ビールで乾杯。Nさん、しら〜さん、マスミさんなどと
しばらく雑談。マスミさんの冬コミ用同人誌などいただく。
腐女子業界の話をマスミさんからレクチャー受けて、むちゃくちゃ
面白いのは、単に男同士の恋愛を女性が面白がるという
実態だけではなく、新たなオタク市場としてそれがオトコどもの
知らないところで巨大に成長し、しかもシステム化されていると
いうことだ。わけもわからず騒いでいる子供(大きい子供含む)でなく、
ムーブメントの中心が、自分の嗜好を享受する際の最大効率を求め、
それが(自分的に)ペイし得ると納得すれば、そこに金を注ぎ込む
ことをためらわぬ、ある程度年期の入った(多く経済的にも自立した)
女性たちであるということが、この業界を、そのモチベーションである
性的な欲望とは一見相反する、妙にシステマティックなイメージに
している理由だろう。

12時半、まだ話は続いていたが私は辞去。
しら〜とタクシー相乗りで。
メールのみ確認して、珍しく飲み足しをしないでベッドに入る。

☆写真は去年の談之助の結婚披露パーティでの豚の丸焼き、
なをきとその解体シーン記念撮影、吉永小百合さんからの年賀状(笑)。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa