裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

26日

金曜日

キングギドラ遊び

苦しすぎ、という苦情は受付けません。

※『ポケット!』収録 幻冬舎打ち合わせ

朝眼が覚めると3時半。まだたっぷり寝られるぞ、と喜んだがなかなか寝つけない。私にしては珍しい。しかし、それほど寝不足になっていないのは、“寝つけない夢”を見ていたのではないか。結局、起きがけにウトつき、起床が8時というギリになる。

入浴、洗顔などあわただしく。8時半朝食、ハッサク半個分、イチゴ数粒。青汁にスープ(パンプキン)。自宅プリンタのインク替え、やっと。これで自宅で企画書などプリンタできる。日記つけなど。10時、家を出て赤坂見附まで地下鉄。それからタクシーでTBSまで。久しぶりに表玄関から入った。

ゲスト中野さん、もう来ている。セミレギュラーと言っていいだけに、海保アナもリラックスでスポーツ新聞など読んでいる。雑談の中で海保さん、
「“あばずれ”という言葉、一生使いも使われもしないで終るんだろうなあ」
というので、
「女性が一度は言われてみたい言葉に、同性からの“泥棒猫!”というのがあるよねえ」
というと、
「ひゅうううううううう〜」
という反応。面白い。

本番はもう、いつも通り、怪奇大作戦について語り、“オトナとコドモ”の違いについて語る。ムード歌謡の話になって、中野さんがかけたのが“失神女優”応蘭芳の『ドラマチック・ブルース』。海保さんが“なんで失神女優なんですか?”と訊いていた。昭和43年、『女性自身』のインタビューに
「私、あの時はいつも失神するの」
と答え、“失神”という医学用語を一挙に全国区に押し上げた。

私の持っていった曲は1969年のアニメ版『どろろ』から『百鬼丸の歌』。富田勲の曲はやはりいいなあ。
「♪パパパ〜・パポ」
というフレーズにしびれる。

ポッドキャスト等、つつがなく終わり(ポッドキャストは前回に引き続き名人芸なみにうまくまとまった)、今日はこれからヒロックスエンターテインメントと打ち合わせだよね、とオノに確認とったら
「ああ、あれ、来週でした!」
と。そうだろうなあ、オレも来週じゃないかなあ、と思ってはいたのだった。とにかく、ひとつ予定が来週回しになって楽になる。

赤坂の老舗メキシコ料理店『アンベ・クアトロ』でランチ。店内の縄で描かれた闘牛のデザインなどがおしゃれである。店主夫妻のおおらかな接客もラテンぽい。あとで調べたらロス・インディオスのメンバーなのだそうだ。ライブもやるようで、この日もラテン系の歌手らしき人が通訳のおばさんと来ていた。

私はボージョライス、オノはタスケーニョ。
「タスケーニョは辛いですよ」
と奥さんがいうのに、オノが“がんばります!”と答えて喜ばれていた。ボージョライスというのは鶏ひき肉の煮込みかけライスだが、肉の味がしっかり煮出されておいしい。支払いのとき、お釣りは皿の中に入れられた100円硬貨を自分で釣り銭の額だけとっていく。メキシコ風なのだろうか。

事務所に出て原稿書き。かなり書いたところでワープロが突如終了して、かなりの文章が消える。嫌になるなあ。

4時半、時間割。幻冬舎トテカワのYさん打ち合わせ。前向きな話できてよし。ここらでスパートだな。
「父親像の原稿をゲーテ編集長と担当のNが絶賛していました」
と言われるが、父親像の原稿というの、記憶になし。実相寺監督の追悼原稿は書いたが、“じっそうじ”というのをYさんが小耳にはさんで、“ちちおやぞう”ととったのではないか?

事務所戻り、7時半までかかって、イベント企画の件を某事務所に説明するメールを書く。スケジュールのスリ合わせのため。7時40分、オノと連れ立ってタクシーで新中野。母の作るイカゴロのパスタの試食会。母はイカゴロは生臭くて嫌いだそうだが、大変にワインに合う、スペインぽい食べ物。あと、タイのバルサルミコソースあえ、クラムチャウダー、アンチョビとチーズのレタスサラダ。酒は岐阜の道三吟醸、ワイン、ビール。食べながら『ポケット!』を聞く。笑いながらしゃべるクセは大分改善されたが、下品な話しが下品な話になってしまっている部分がある。下品な話をしゃれて出来るようにしゃべらなくては。

マドがいい案配によっぱらって、開田さんの物まねなど披露。あぁルナの新年会では乾恭子ちゃんと原田亜希子ちゃんが脇に座ってくれたのでモトをとったそうだ。次回公演にはつまみ枝豆さんも特出してくれることになったそうな。

11時半、二人帰り、ベッドに入る。携帯を事務所に忘れてきたことに気づく。やれやれ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa