裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

23日

日曜日

俺のイブイブを味あわせてやるぜ

『御用牙・かみそり半蔵聖夜責め』

※自宅大掃除

今朝の夢。和風旅館の大広間のようなところに20人くらいの
ライターを入れ込みにしてムックを作ろうという企画。
私もその中にまじるが、ほとんどが若いライターで、私くらいの
年代の人間がいないので何か居心地が悪い。
ただ、編集の女性が美人ではないがかわいい子で、色っぽいことも
言ってくれるのでスケベ心で残っている(昨日のアボッツ・チョイスの
店員の子のイメージだろう)。仕事は進まず、雑魚寝するくらいで、
次々にライターが追加されていき、10代の天然ぽい女の子のライターまで
現れる。混乱はますばかりで、こんなことで本が出来るのか、と
心配になってくる。

http://jp.youtube.com/watch?v=yUCPC63zSdk
↑テリー・ギリアムのアニメ『クリスマス・カード』。
以前YouTubeで見つけた、とこの日記に掲げたが、
その後削除されてしまった。
目出度くまた上がっていたので。

朝6時起き。『性関係の歴史』後半読む。
陽物信仰の件り。
中学生のころ、『中三時代』だったか『中三コース』だったかの
小説で、主人公の男子が仙人みたいな老人に受験必勝法を
教わるのだが、それが臍下丹田に気を落ち着けて試験に臨む、
というもので、それにはどうしたらいいかと訊くと老人は、
「読んで字の如し、ヘソの下に男子の精神はある」
という。つまり、学生ズボンのベルトを緩めて、あがりそうに
なったら手をつっこみ、男性のそれを握る。するとおのずと気が
落ち着いてくる、という。主人公はそれを実践したおかげで
受験に合格した、とあっさり書いてあるのに抱腹絶倒した
ことがある。これも男子の本質は一物にあり、という信仰だろうが
中学三年の、性欲のさかりにあそこを握ったりしたらかえって
気が散って仕方ないだろうと思うのだが。

9時15分、ベッドを出る。ちょうどそこで朝食の電話が
来るが、入浴だけ先に済ます。
9時半、朝食。ヨーグルト、イチゴ3粒、リンゴ三切。
弁当を久しぶりに作ってもらう。

自室に帰ったら、通販で買った棚が届く。
自室の床をほとんど占拠しているDVD、ビデオの類を
整理しようと買った棚である。
まずそれを組み立て、DVD類をそこに移す作業を開始する。
8段あるうちの2段をビデオの棚に、1段をCDの棚にして、
残り6段をDVDの棚に当てる。
ひと棚に大体45本のDVDが並べられるので、×6で270本が
収納できる。もちろん、それで全部がまかなえるわけでもなく、
100本近いDVDと50本ほどのビデオがあぶれることになる。
それでも、それまでは段ボール箱に詰め込まれて床にだだらに
置かれていたDVD類がかなり整理され、人の住む部屋らしく
なった。しかし、趣味で見るための自宅のDVD棚がこれで、
仕事場のそれはどういう具合になるのだろうか。

床に散らばっている書類等も整理、ゴミ置き場に何度も通う。
3時半くらいまでかって、何とか人の住む部屋の状態にまで
持っていけた。弁当は2時ころ使う。シャケの付け焼きと卵焼き。
最近はお茶は粉末茶を使っている。
手軽で結構。年末になると、とにかく手軽に、簡単に、になる。

なんだかんだで来年の大きな計画がすでに9月まで入り始めた。
この合間にスケジュールを詰め込んでいくことが必要になる。
昨日、聞いた話ではシャララカンパニーのN社長はスケジュール帳
を二冊、持っていて、一冊は本当のスケジュール、もう一冊は
“夢の”スケジュールなのだそうだ。
「でも、夢の方に“11月29日、バリ島旅行”とか書いてあると
本当にそのつもりになってスケジュール立てるから、案外実現しちゃう」
とのこと。やってみるか。

サントクで買い物。
レジ係がみんな赤いサンタ帽をかぶらされている。
こういう工夫は、紀伊國屋とか明治屋でやるからシャレているので
あって、新中野でやっても、という気になる。
それでもおばさんでなく、一番サンタ帽の似合いそうな
若い子の列に並んでしまうのに我ながら苦笑。

夕食は牛肉を買ってきて、撃墜王坂井三郎秘伝のレシピによる
海軍式スキヤキ。肉を最初に焦げるまで炒めてダシを鍋に焦げ付かせ、
そこに水と酒を足して野菜類を煮る。甘味はというと、なんと
キャラメルでつける。キャラメルを細かく切って鍋に投入するのである。
いかにも戦地でのレシピという感じで面白いが、キャラメルの味と
いうのは案外醤油だの酒だのを足しても残るもので、ちょっと
違和感あり。今のキャラメルは香料が多いからで、戦時中の
キャラメルだったらよかったのかもしれない。
それと、釜揚げの桜エビがあったので大根おろしとポン酢で和えて。

DVDで『アット・ラスト・ザ・1948・ショウ』。
ジョン・クリーズとグレアム・チャップマンによるモンティ・パイソン
以前のギャグ番組。モンティ・パイソンの原型、というか、
そっくり同じコントがあったのに驚いた。
同じパイソンの原型である、マイケル・ペイリンとテリー・ジョーンズの
『ドゥ・ノット・アジャスト・ユア・セット』もそうだったが、
ギャグとしては非常にまとまりがあり、個々のキャラクター
(ことにクリーズ!)の突出はあっても、そう“新しさ”はない。
最近YouTubeで見ることが出来るのでその真価がわかって
きたが、ギャグの新しさという点では『Q5』などの、
スパイク・ミリガンの方がやはり突出している(スケッチから
オチを廃したのもミリガンが先駆)。
この新しさは、躁鬱気質で、何度も精神病院入りをしているという
ミリガンの“狂気”がもたらしたものなのだろう。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa