裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

30日

水曜日

一夜漬けの味

小津映画の完成度に比べて、この拙速撮影の作品の出来はどうだ。

※どどいつ文庫来訪

朝8時50分に起床、やや二日酔い。母の室に朝食を遅らせてもらうべく電話したら、今日はもう渡してあるでしょ、と言われる。そうそう、友人に会いに早く出かけるから、と昨日、ベーグルとコーヒー牛乳を手渡されたのだった。じゃアと11時まで寝る。起き出して、シナモン味のベーグルを噛りながら、メールチェックなど。

今日のYouTube。
http://www.youtube.com/watch?v=20cXetGc0RM&NR=1
インドの天使

http://www.youtube.com/watch?v=nao8T5bKveE&mode=related&search=
スペインの天使
おお、怖い怖い。

電話、届けもの頻々。アマゾン(制作会社の方)から電話、『アニメ夜話』の次の回、予定していた女流文化人がNGになり、急遽ピンチヒッターお願い、とのこと。スケジュールのみオノに調べさせる。
外は雨で、アルコール抜けきれず体調も悪い。食欲もなし。パックご飯温めて茶漬け。

腕時計を持たなくなって半年近くになる。まあ、前のを飲み会で無くしたからであるが(酒が入ると腕時計を外す癖がある)、携帯があるのでさまで生活に支障を来すこともなかった。ただ、どうしても(講演など)腕時計をチラ見しながらでないと不便なこともあり、新しいのを買うか、と思っていたら、北海道の自衛隊に勤務しているファンの方から、ジャパン・エア・セルフ・ディフェンス・フォース仕様の腕時計を贈っていただいた。なんという偶然。

タクシーで事務所。道が混み、やや遅れる。
どどいつ文庫さん来。ちんちん先生も来る。先生に、このあいだ手に入れたという、昭和30年代の性神風俗の貴重な写真資料を見せてもらう。そこに記録されている性神信仰の祭りなどは、ほとんどがこの30年代で消失してしまっているとか。
「なぜ、30年代なんでしょうね」
と若いちんちん先生は言うが、
「オリンピックでしょうね」
と私はとりあえず、答える。性神信仰は農業国であった日本の、豊作への祈願が込められた信仰であり、土地と人との結びつきのシンボルでもあった。昭和39(1964)年のオリンピックは日本に特需をもたらしたが、その一方で、日本は農業国としての性格を捨て、日本人の意識を変えていったのである。ここらへんのことはちょっと調べて、小説にでもしたい。小説と言えば、某書籍について、ちんちん先生からちょっと興味深い“真相”を聞く。へへえ、なるほど、あいつが黒幕ですか。

オノと打ち合せ、夏の名古屋講演、NGになったとのこと。小学校での授業というのは面白そうだったのだが。その代わり、と言っては何だが飛び込みの『アニメ夜話』、当日に入っていた仕事がなんとNHKFMの仕事で、同じビル内、時間もカブらず。ラッキーであった。

雨で仕事進まず。モノカキだか土方だかわからない。昨日送った『GOETHE』編集のNくんからは原稿絶賛のメール。談之助さん、ハッシーなどからいろいろ遊び、仕事のお誘いくるがスケジュール合わず。こっちのお誘いに向うがスケジュール合わないこともあって、いろいろ食い違う日。BSフジの竹中直人のトーク番組のアンケート書き。まっとうなアンケートで、思い入れのある曲だとか映画とか場所だとかに答えなくてはならない。まともに答えるとみんなオタク的なものばかりになってしまうのでウソをつくのに苦労する。

7時10分までかかってそれをやり、タクシーで自宅へ。はれつさん、しら〜さんと夕食会。あ、以前はこういうブレーン会をしょっちゅうやっていたな。バーバラも誘っていたのだが、連絡ミスで来ず。

こないだのトツゲキ倶楽部の芝居の話や、某出版社の話、創作の才能は何歳で尽きるか、という話など。ビール、ワイン、泡盛など。そんなには飲まず。マグロの柳川風、ステーキ風、アスパラの肉巻など。11時半までワイワイと話はずむ。母も加わって、うなぎの味はうなぎそのものでなくタレで決まる、ということなど。眠くなって、速攻でベッドへ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa