裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

18日

金曜日

フルチン、フルチン、シュルシュルシュ

大宰先生、パンツを!

※『社会派くん』号外原稿 『トンデモ本大賞 前月祭』

朝、9時半起床。入浴、メールチェックしながら母が置いていってくれた朝食撮る。チーズパンとミルクコーヒー。それにグレープフルーツ。

こないだのミクシィメール不調は、メールが届かなかったという件はあまりないようで、ただニフティのメールボックスに
「メールが来ました」
という通知が来るのが大幅に遅れたものらしい。調べたら、ましさんのメールの通知が三日、談之助さんのメール通知が七日も遅れていた。日記つけ、テーブルのパソコンまわりがあまりに雑然としているので整理整頓。

YouTube見てたら“『スーパーマンのテーマ』に歌詞をつけた男”というのがあった↓
http://www.youtube.com/watch?v=ELNh23yRiJc&mode=related&search=
http://www.youtube.com/watch?v=wUPBgYeanZ0
↑同じ人物による『バットマン』
http://www.youtube.com/watch?v=GheAd59anbU&mode=related&search=
↑『バック・トゥー・ザ・フューチャー』
http://www.youtube.com/watch?v=aCHtdh1snzY&mode=related&search=
↑『ジョーズ』
http://www.youtube.com/watch?v=Xc17zmeMlSI&mode=related&search=
↑『ジェームズ・ボンドのテーマ』
ああ、どこにも中野貴雄がいる。

1時過ぎに家を出て、参宮橋『道楽』に久しぶりで入ってノリラーメン。店長は同じ人だが、店員はほぼ、入れ替わっていた。

事務所で原稿書き。遅れている『社会派くん』号外。5時半までになんとか書き上げようと努力、400字詰め15枚。結果、完成は6時。それから、今日のネタ仕込み。ドタバタでいいものが出ず。以前やったものをいくつかカバンにぶちこんで出かける。『トンデモ本大賞前月祭』である。

ロフトプラスワン、すでにかなりの入り。プロデューサーのIPPANくん、中野貴雄監督、山本会長に挨拶。例によって同人誌販売しているバーバラに販売ブツ、渡す。『創』のKさんが早くも三刷の『オタク論』を売っており、S井さんがと学会バッグを夫婦で販売していた。

さいとうさん、さいきんの“フツーに美女”化はどうしたことかと思う。やはり家庭(以下略)。彼女に“ここはYouTube”つなげないの? と訊いたらつなげるとのこと、ヤッタ、と思う。会長も監督も、毎度その日記を読んで、YouTubeハマリを知っているので、これなら絶対盛り上がる、と踏んでいたんである。

誰が指示するわけでもないが、私が司会役に回る。最初は会長が宮部みゆきさんと対談してきた、というネタから。何しろミステリの女王、どういう話をすればいいのかと思っていたらいきなり向うがフッてきたのが『ウルトラQ』の話だったそうで、しかも、エンエン怪獣の話をしたあと、対談が終って別れるとき、思い出したように
「しまった! 『ウルトラファイト』の話をするのを忘れた! BOXせっかく買ったのに!」
と宮部さん叫んだとか。

「みんなオタクなんじゃないの!」
と会長言っていたが、三浦しおんが腐女子をカミングアウトし、酒井順子が鉄っちゃんをカミングアウトし、宮部みゆきが怪獣ファンをカミングアウトしたらもう、この世界はオタが征服したようなものだよなあ、と思う。

最初は会長ネタの女ターザン。それからYouTubeネタでそれぞれのお気に入りを紹介しあう。
↓ひぐらしファイト
http://www.youtube.com/watch?v=BsD6xQ01pTE
↓隼(はやぶさ)
http://www.youtube.com/watch?v=gAw4e_obwyA
↓ガンプラ『らき☆すた』
http://www.youtube.com/watch?v=RMWHnD_ND-0
↓『電撃! プリキュア5』
http://www.youtube.com/watch?v=wiz_7D_x6wo
↓『ゆく年くる年 ターミネーター版』
http://www.youtube.com/watch?v=EloJvMFtiKs
↓感じの悪いダースベーダー
http://www.youtube.com/watch?v=Y4p9zfXGf_w
↓ドイツのゲームフリーク少年
http://www.youtube.com/watch?v=lBCBK8m1eoI
など。中野さん曰く
「人のうちに遊びに来てパソコン見ているみたいですね」
と。ガンプラ『らき☆すた』はよく見るとバックに映ってる部屋のカーテンの色が変わっていくそうで、
「撮ってる最中に夜があけたんでしょうね」
と。私曰く
「ウィリス・オブライエンやハリーハウゼンが見たら、こういう時代になったことを喜ぶでしょうかねえ」
会長曰く
「この作者のサイト見たら“就職したので時間がありません”ってあったけど、こんなことやってる暇はあるんじゃん!」

一旦休み、後半は主に中野さんお得意のアジア映画ネタ。インドのドラキュラとか、タイの女大魔神(グロ)とか、いろいろあったがやはり、フィリピンのおかまスーパーヒーロー『ザ・ザ・ザトゥーナ』が面白かった。すでにセンスは(一部では)日本を凌駕しているような?
http://www.youtube.com/watch?v=WrAQ8-WzZ0w&mode=related&search=

何か、マルクス経済学の先生が“資本主義社会における現象としてのオタク”を観察にスタッフとやってきているらしい、と聞いてちょっとカチン、とくる。聞いたらその先生は研究室の中からほとんど出たことのない学究で、そういう人をオタクイベントに連れてきて感想を聞くという雑誌企画らしい。

それはかまわないのだが、取材というのに出演者に挨拶にも来ないし、そもそもその企画というのは、そのセンセイとオタクたちと、どっちを“社会における基準”として扱っているのだろう。オタクは社会性がない、というのなら、研究室の中に閉じこもっていまどきマルクスを研究しているセンセイの方に社会性というものはあるのか?引きこもりということ、一般的な会話が出来ない(取材先に挨拶に来るような常識もない)という意味ではどっちも同じではないか。『ドイツのゲームフリーク少年』にみんな会場のお客さんたちが
「いたたたたた」
と、爆笑しながらも声をあげていたことでもわかるが、オタクたちは自分の立ち位置や、自分たちの持つイタい要素などをちゃんと認識している。アカデミズムの人たちは、そういう自己認識を持っているのかね?

爆笑のうちにあっという間の3時間半が終ったが、やはりこういうイベントでは中野貴雄最強説がまた証明されたような(もっとも内容は全くトンデモ本大賞と別になってしまった)。天動説の人たち、カスミ書房Yさんなどに挨拶。クスリ娘さんとか、知り合いも多々。物販では『オタク論!』、やはりよく売れた。サイン多々。

ひえださん、アスペクトのK田くん、FKJさん、IPPANくん、しら〜さん、談之助さん、バーバラ、S井さん夫妻などと、いつもの青葉で打ち上げ。タケノコ、アヒル、カエルの甘酢炒め、コーンスープ、鶏とギンナン炒めなど、腹が空いているのでかなりとった。酒は青島ビールと紹興酒。

さいとうさんが売り上げを届けてくれたが、入りが120人以上の大入りとなり、プロデューサーのIPPANくんの料金設定などのおかげで三人にかなりのギャラ配当がある模様。ビールを飲め飲めと壇上からしつこく言ったのもよかったか。

あっという間に1時過ぎ。とはいえ金曜には珍しくタクシーすぐつかまった。談之助さん、しら〜さんと相乗りで。しら〜さんに、例の件の話。

スピリッツを飲まなかったので物足りず、焼酎をロックでちびちびやりながら、マルクス兄弟のDVDなど流し見。今日、マルクスの本を書いた先生が来てるんです、と言われたとき、談之助さんが
「グルーチョの方ですか、カールの方ですか」
と訊いていたなあ。結局、寝たのが3時近くに。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa