裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

27日

日曜日

俺のシミーズを知られたからには生かしちゃおけねえ

女装趣味だってことを知ってしまったな。

朝8時起床、入浴。
朝食の報せがこないなー、と思っていたが母には今日まで京都、と伝えていたのだった(ひょっとして京都一泊になるかもと思っていたのだった)。連絡しようかと思ったがあたふたさせても悪いので、朝飯は抜かすことにする。

ゆうべも3時頃ノドでゲホゲホ。K子も同じだった。
「空気が悪い、ホコリが多い」
とK子、午前中かけて寝室の大掃除を始める。

1時、渋谷に出かけ、某ステーキレストランでランチサーロインを食べる。無味無臭の、何か化学製品のようなサーロインだった。こっちが風邪のせい、だけではないと思う。

渋谷、新宿で買い物し、代々木へ。全労済ホールで『みやこ旅館』楽日観賞。非常に面白い芝居だったので、きちんとダンドリが完全に入った楽日の芝居が観たいと思ったので。jyamaさんも誘って一緒に。

jyamaさん、昨日は談笑の独演会に行っていたとのこと。会場に家元がやってきて、大騒ぎだったらしい。
「談笑さんのファンは家元を扱うのがうまい!」
と感心していた。
菊田貴公ちゃんに会ったので、お見舞い(スキミング詐欺にあった)述べて、携帯も盗まれたというので新たに番号教える。

『みやこ旅館』、冒頭出てくる橋沢さん、あわてた草履の脱ぎ方、部屋履きの履き方が凄い。そこまで演技する余裕が出来てきたということだろう。初日とは雲泥の差。長女役の大友さん、ちょっと疲れが見えていたかな、という感じだったが、ダイナミックなパワーは変わらず。新鮮な若手と、味のあるベテランの対比がはっきりと出て、見ていて実に楽しい芝居になっていた。jyamaさん何度も椅子を鳴らして笑っていた。

終って、橋沢さん、あぁルナのみなさんと挨拶。jyamaさんと二人でちょっと食事でも、と出るが日曜の新宿は適当な店が全滅状態。仕方なくあちこち歩いた末に『世界の山ちゃん』で二組待ちで並ぶ。あとからあとから客が来て、最終的に七組待ち、などというカップルもいた。それでも帰らないのが大したものだ。

二十分以上待ってやっと席につき、いろいろと話す。知能指数の話とか、帰国子女の話とか。父親の書棚にあった雑誌の話とか。聞くだに、彼女の家のレベルの高さに驚く。お祖父様は佐世保のドックのドックマスターだったとやら。知人友人連の話で笑った。私の回りには小説に登場させたいほど“典型的”な性格の人間がいっぱいいる。出て、二丁目を歩くが、日曜の新宿は本当に死んでるな。街路にオープンになっているカフェで外人ゲイたちが玉になっているように群がっているのには彼女、眼を円くしていた。蕎麦屋(へぎそばではない方)で蕎麦割り焼酎飲みながらまた雑談。アレは実はアレのことだった、とか知って“へえ”。あと、共通の人間(某著名人)が嫌いなことがわかって嬉しかった。昨日もその話が佳声先生&佳江さんと出た。芸能の理解者みたいな顔をして、実は権威あるもの、自分に媚を売ってくるものしか褒めないのである。頭が風邪薬でボーッとしているので、そこでタクシー乗って帰る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa