裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

29日

火曜日

大鳥居・ヘップバーン

彼女を軽々しく動かすと祟りがあるのです!

※羽田取材 『東京中低域』ライブ

朝10時起床。
メール来て、ちょっと予定変更。義理立てのためには
かえってよかった感じ。
ストレッチを新しい方式でやってみる。
新鮮な感じ。
朝食、カットフルーツ。

正月飲み会のメンツに連絡。
今年は四〜五回に分けて行わねばならぬ盛況。
劇団中心になるのは致し方なし。

福音館の雑誌『たくさんのふしぎ』は
非常にいい雑誌であったが、案内役の発明家のおじいちゃんが
愛煙家であるという設定に禁煙運動家の抗議が来て、
発売中止になったというニュース。
嫌煙ファッショという言葉が脳裏にフラッシュするが、
一方でここの会社というのが、子供たちへ与える影響というものを
ちょっと神経質なくらいに気にするところであることも
知っている。以前仕事をしたときの縛りの厳しさに、これで
ギャグをやれとか、唐沢らしさを出せというのはまず無理ですと
降参して手を引いてしまったことがある。なにしろ、ちょっとでも
父兄から文句が来るような描写は全てNG(例えば、好き嫌いは
いけない、と書いたら、“好き嫌いも個性のうち”とクレームが
つくのでこのセリフはダメ、と言われた)。
そんな会社が、嫌煙家への対応を考えていなかったというのは
かなりの手抜かりだなあ、と思い、個人的にはちょっと笑ってしまった
ことであった。

今日の取材の下調べを少し。
昼は母の室で。久しぶりになをきと食事。頬肉シチュー。
業界のうわさ話、ほとんど不況ばなしに終始。
なをき、
「昔、親戚のバアさんたちに“こんなわからないものより
『ドラえもん』とか描けばいいのに”と言われたときには
腹が立ったけど、今にして思えばドラえもん描いておけば
よかったねえ」
と笑う。

例の件を依頼。忙しい中引き受けてくれて喜ぶ。
自室に戻り、支度して家を出る。
ラジオライフ取材で浜松町。改札で佐藤歩と待ち合わせ。
モノレールに乗って羽田へ。改札でラジオライフT木さんと
落ち合い、第一フロアの羽田航空神社を取材。
まるきり事務所のような部屋の中の神社をT木さん面白がっていた。

その後、またモノレールで天空橋駅に戻り、羽田の大鳥居を
取材。鳥居のみが、神社抜きでぽつんと建っているのは
奇妙なものだが、鳥居越しに見る年末の青く澄んだ空と、
海がいい感じ。多摩川のしじみを守ろうというポスターに
“僕たちしじみは……”としじみ(たち)の一人称で書いて
あるのだが、その横に“しじみの味噌汁 ご自由にお飲み
ください”と書いてあるのを歩が見つけて、ちょっとエッ、
と思う。ボランティアの人たちがここで時折、シジミの味噌汁の
炊き出しをするらしい。うーむ。

取材終え、浜松町に戻って喫茶店で来年の打ち合わせ。
私と歩のスケジュールに合わせると次の〆切りがやたらタイトに
なる。と、いうか、もう〆切りが来週(笑)。

新宿まで歩と山手線。そこで両親と会う彼女とわかれ、
少し腹が減ったので小田急駅で海鮮丼を食べ、下北沢へ。
440で東京中低域2009ラストライブ。

さすがに本年ラストライブだけあって大入り満員。
しかし舞台上も大入り満員で、新メンバーも入り、東くんも
カムバックして、15人の大所帯。席によっては全員の顔が
見えない、という混雑ぶりであった。
遅れてきた麻衣夢とリザーブ席に入れてもらい、吉野朔実さん
たちと。前半の出来が非常によく、オ、と思わせられたが
後半がオッとっとなのは、まあ中低域らしい、か?

前回(一回飛ばしているので10月)は
田中邦和さんがいなかったのがちょっと残念だったが、今回は
無事復帰して、さすがの存在感を見せていた(写真)。
しかし、同じバリトンサックスを15本揃えても、
演者により実に多彩な演奏があるもの、と感心させられる。

終って、これから深夜バスで大阪に帰る麻衣夢を送り、駅前の
鰯料理屋で40分ほど、あわただしく食事。
いろいろとデマ交換(笑)。今年はいろいろあった。
11月と12月の公演の感想なども聞く。

麻衣夢出たあと、店のおばちゃんとちょっと話し、
440にとって返して中低域の忘年会に参加。
水谷さんと田中さんにちょっと耳打ち。
それから常連さんなどとも話す。
彼女、杉&鉄のファンでもあるそうで、ぜひ私のプロデュースで
コラボをやってくれ、という。
さてさて。

12時半くらいまで楽しく盛り上がって、体力的に限界に
近づいてきたのでそこらで辞去。
家に帰り着いて、メール数本打ち、寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa