裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

30日

木曜日

コール天ウィーク

まだ5月頭は木綿地じゃ寒いことはあるからな。

※大沢オフィス打ち合わせ 『社会派くん』対談 トツゲキ稽古

朝8時起床。
ネットニュースで、新型インフルエンザへの警戒レベルがフェーズ4
からフェーズ5に引き上げられたとのことで、1968から69年に
かけて発生した香港風邪(インフルエンザ)以来のパンデミックに
発展する恐れが高まっているとのこと。

香港風邪とは懐かしい。この最中にノンキすぎる連想だが、
昔、長谷川町子の『エプロンおばさん』がこの香港風邪の大流行を
ネタにしていたことがあり、
「すべてはA2型のせいです」
というセリフがあった。この“A2型”という名称がやたら新鮮で、
後に、なをきと共作で描いていた作品に登場する忍者の名前に
“ホンコンA2型”とつけたくらいであった(ちなみに、この
キャラクターの眼が渦巻き模様であり、後のわれわれ兄弟の自画像の
あの渦巻き眼の元祖なのである)。

……思い出して『エプロンおばさん』をまた読みたくなった。
この作品は1964年の東京オリンピックや、65年の長嶋茂雄の
結婚など、当時の時事ネタを長谷川作品の中では最も積極的に
取り入れている。昭和ファンなら眼を通しておくべき作品だろう。

朝食を9時にしてもらって、自室で入浴、仕度してマンションを出、
丸ノ内線で赤坂見附。ハッシーと待ち合わせ。大沢オフィス。
ルナティック・サーキット最終月である今年12月に、
京極夏彦さんの『南極(人)』を舞台化させてもらうお願い。
もう京極さんの許可も事務所の内諾もとっているのだが、
今回、企画書持って一応、正式なお願いにあがるわけ。

赤坂見附の駅で手土産の菓子を買う。店にいたお客が、
こないだの『私の一冊、日本の100冊』を見てくれていて、
声をかけてくれた。

で、確認の電話を入れたのだが、これが私の大きなカン違い、
最初、事務所は近くの某所と聞いていたのだが、それを赤坂見附と
カン違いし、さらに、電話番号控えてきたのだが、それが、同名の
大沢“事務所”のものだった。あわてて携帯で検索し、電話で
確認して、ハッシーに平謝り、タクシーで大沢オフィスへ。
近くで助かった。5分遅れくらい。

マネージャーのOさん、二次使用担当のKさんと挨拶し、
舞台化、改めて快諾を得る。ホッとひと安心。
Kさんはつかこうへいのいた“劇団暫”に関係していたそうで、
ハッシーとも話があってよかった。

何はともあれ、話が本決まりになってホッとして、おじさん二人、
真昼の六本木をうろうろ。昼になったので、宮崎地鶏の店に
入ってランチを食う。食いながら、今後の予定いろいろ。
地方公演などのこととか。

そこでハッシーと分かれ、大江戸線で新宿まで。駅でばったり
飯塚昭三氏に出会う。これからテレ朝だそうで、相変わらずお元気。
新宿で買い物し、新中野に戻る。プロフィール原稿など送り、
あちこちに連絡、やはりくたびれたので休息少し。

ちょっと大きめの講演仕事依頼。オノが、別予定とかぶってる、
とあわててるので、電話確認。大丈夫だった。
3時、家を出て新宿にまた。らんぶるで『社会派くん』対談。
ワイワイと1時間半。

別れて、西武新宿口へと。途中、歌舞伎町でお焼き屋を見つけたので
お焼き買って稽古場へおみやげ。アルタ地下のタイヤキはまあ、
タイヤキとは思えぬほど上品だがこのお焼きは実に何とも庶民的。
アンコどっさり。

今日は東京チームの細かいダメ出し。
私のところ、調子が悪いというか何というか、セリフは抜ける、
動作はオタオタ、どうしようもない。気圧か?
後半のところはまずまず。
『いつも心に怪獣を』
そろそろ席が埋まり始めている。
ご予約、お早めに!
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1151264934&owner_id=74155

今日は高見こころちゃんお休み。松ちゃんとか、露骨に
稽古投げてみせているのが大笑い。
まあ、代役が横森さんやおかおさんじゃ……。
お焼きはみんなに大好評だった。

10時、アガり。
帰宅して、サントクで買い物。
茄子とシャケ缶でなすかやき。
マッコリサワー、黒ホッピー。
DVDで『秘密戦隊ゴレンジャー』。なぜ急に観たくなったか
不思議だったが、そうか、昼間飯塚さんに会ったからだ。
火の山仮面の声を聞いてうんうん、とうなづく。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa