裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

1日

月曜日

結婚を前提にどつきあいさせていただけませんか

格闘家夫婦。

※原稿二ツ

正真正銘の悪夢。
杉ちゃん&鉄平のコンサートに、第二ピアノ(?)としてゲスト出演。
最初は第二ピアノは奥にあって、演奏している私の姿が観客から
よく見えないじゃないか、とか不満に思っていたが、
演奏がいざ、始まったとたん、自分が全くピアノが弾けないことが
わかって愕然とする。

朝10時起床。
寒い々々。
体が硬直しているよう(背中も筋違いをしたか昨日のイベントの
ときからちょっと痛む)なので、着替えて外に出て、少し
近くを散歩する。

帰ってから、朝食。
ジューシードッグなるソーセージパン。
コーヒー。
講談社の原稿を書き出す。

一仕事終え、それから入浴、日記つけなど。
メールやりとり。
楽工社から図版のことで電話。

0系新幹線引退の新聞記事。
44年の歴史か。
私は北海道生まれなので、新幹線の雄姿を実際におがむのは
ちょっと先、利用するのは高校生になってから、くらいなのだが
開通した1964年に、朝日ソノラマから鉄人28号の
『鉄人超特急を守れ』というソノシートが発売されたのを覚えている。
その後、『横山光輝グッズコレクション』でCDで復刻されたが、
その中でひかり号は“夢の超特急・ヒノマル号”として
登場していた。

昼食はパックの飯を温め、シラス入り卵かけご飯にして。
海苔の味噌汁などと。
いかにも師走のあわただしい昼ご飯という感じで結構。

なんだかんだ、何もやっていないようで時間が経ち、
5時過ぎになる。バスで新宿に出て、ヨドバシカメラで
ちょっと物色するが、目的のもの無く、そのまま
バスで渋谷へ。東急ハンズで買い物するが、ここでも
欲しいもの手に入らず。

事務所、冷え冷えとしているがかえって神経張りつめ、
A社原稿、資料いくつか準備して書き出す。
7時半までに完成、メール。

郵便物等チェック。
ひとつ、お誘いがないなあと思っていたところからの
お誘いのハガキが来ていたものあり。
F社のKさんから電話、明日の鼎談のお仕事の件。
あと、ちょっとメールで文章チェックお願いしていた
人から専門的アドバイス。

バスで帰宅。普段この直通バスを使うと45分くらい
渋谷〜新中野間でかかるのだが、今日は空いていたのか30分で
到着してしまった。

サントクで買い物。
鴨湯豆腐で夜食。アウターリミッツのDVD見ながら。
『地球は狙われている』はエボン人などと同じくこれも大伴昌司
の図解などで有名な怪物、ヘロシアンが登場する回だが、
驚くほど地味な展開。国防省が開発した、どんな人間がどこに
いてもその姿を盗撮し、その会話を盗聴することが出来るという
トンデモない機械が登場。60年代、FBIやCIAの暗躍で
アメリカ国民がいかにピリピリしていたかの象徴のような話。
出演は『バークレー牧場』で二男ニックを演じたピーター・ブレック
と、『明日に向かって撃て!』で老ガンマンを演じたジェフ・コーリー。
コーリーは分厚い眼鏡をかけて、本人とはちょっとわからないような
メイクで出てきていた。
今、書いている原稿が60年代のニューロティック・エイジに
ついてのものなのだが、まさにこの作品など、その最たるものだろう。

もう一話、『脳交換』。ギャグマンガやライトノベルによくある
“脳の中身を調べる機械がショートして、男と女が入れ替わって”
という話。これを、北極圏の軍事基地で精神に異常を来たし、
地球を破滅させようとたくらむ男、というシリアスなテーマと
同時進行させようとしたのがちょっと無理があるというか。
精神に異常を来した軍人に、70年代刑事物映画にやたら出ていた
ハリー・ガーディノ、精神が入れ替わってしまう科学者に
ゲイリー・メリルと、『MASH』のホット・リップスこと
サリー・ケラーマン。ゲイリー・メリルは『イヴの総て』で
共演したベティ・デイビスの4度目の夫(7歳彼女より年下)
として知られ、彼女の夫たちの中では結婚期間が最も長く
10年の間続き、二人の子供をもうけたが、結婚生活は常に
アル中で性格のきついデイビスとの戦いだったようで、
映画界に嫌気がさしたか、ラジオとテレビのナレーターの
仕事に比重を移していく(もちろん、結婚は二度としなかった)。
若い助手に恋を告白されるこの役柄を、どういう思いで演じたか……。

ホッピー四杯。
コンビニで買った野沢菜の漬物が、奇妙にうまく、酒が
進んでしまった。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa