裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

16日

金曜日

マカーに燃えた太陽だから

ジョブスの海は恋の季節なの。

※錦糸町倉庫下見。

朝9時半までベッドの中。
大田南畝『半日閑話』、面白いところ読了。
江戸時代の武士階級は慢性ヒステリー状態にあったのでは
ないか、という思いが風と(『半日閑話』的書き方)わく。

風邪、大方回復するが、まだ内に籠っている感じ。
日記書いたりして体調を調整。
ヒステリーつながり、ではなくパトリック・マクグーハンの
ことを書いたつながりでジョニー・リバースの『シークレット・
エージェント・マン(原曲はベンチャーズ。日本タイトル
『秘密諜報員』』)をYouTubeで。
http://jp.youtube.com/watch?v=MXGAif4dKhs&feature=related
60年代ってヘンな時代だった、と思う。
ジョニーの脇で踊っている頭のてっぺんにリボンつけてる
黒人の女の子のノリが凄い。

昼は弁当、鶏肉の味噌漬け焼き。
食べてしばらく休む。
朝、久しぶりに麻黄附子細辛湯のんだせいか汗をかく。

2時45分、家を出て中野、中央線をお茶の水で総武線に乗り換えて
錦糸町。Sくん、オノ。しばらく歩いて、某マンションに。
ここを蔵書の一時預かり所にしてもらう話あり、その下見。
入り口として入ったマンションの隣に建て増ししたマンションに
通路からまたぐようにして入るという作りで、こういう錯綜した
作りは大好きである。

見てみたら、天井は低いものの、思ったよりずっと広さあり、
一時置き場としては文句なし。某社が倉庫用に所持している
ところ。見終わって、近くの喫茶店で打ち合わせ、と思ったが
喫茶店がほとんどない。巨大なハローワーク系のビルの中に
『水戸泉』という喫茶があったが“当分休業します”の張り紙。
駅前の喫茶店にやっと入る。ちょっと引っ越しの算段。
心配していたことが簡単に解決ついたり、下見してよかった。
ついでにあれやこれや。

錦糸町駅前は演歌が大きく流れ(近くのレコード店から。
店頭で売っているのがほとんどテープ、というのもいかにも、という
感じ。ここはジェロなども新曲発表を店頭で行う、ユイショある
店らしい)、魚屋が駅前に大きな店を出し、焼魚等を売っている。
タイの塩焼きを一尾、買う。

錦糸町という町を何か気に入ってしまったが、近くで性奴隷殺人事件
があったな、と思い出す。あの容疑者が同人作家であったという話を
昨日、週刊ポストで読んだばかり(そう言えばS誌から電話が
入っていて、そのままにしてしまったが、このことか?)。

帰宅してパソコンに向かったら急に眠気が襲ってきて、1時間
ほど寝る。やはりいきなり体を動かしたせいだろうか。
雑仕事いろいろして、9時過ぎ、夜食。
買ったタイの塩焼きと、油揚と水菜の煮物。

リカルド・モンタルバン追悼でコロンボ『闘牛士の栄光』。
しかしモンタルバンより、エミリオ・フェルナンデス(ペキンパー映画の
常連。メキシコでは有名な映画監督)の演じる牧場頭役の
雨森雅司の声の方に懐かしさを感じてしまった。
あの声での“セニョール!”はまさに絶品。
洋画劇場のマカロニ・ウェスタンなどでデブ・ヒゲキャラクターの
“セニョール!”を聞くたび、なをきと
「あ、また雨森雅司だ」
と喜んでいたものだった。バカボンのパパ役は、声優が発表された
当時はちょっと意外なキャスティング、と思ったものだ(あの軽妙な
赤塚キャラには、雨森さんの声は太過ぎないか、と)が、
その後誰が演じても、雨森雅司の声をなぞらないとバカボンのパパ
という感じがしない。1984年死去、もう四半世紀前になる。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa