裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

24日

月曜日

チーク・ジオン!

♪あなたのリードでア・バオア・クーも揺れる〜

※同人誌原稿 東文研蔵書大放出市

夢の記述、今日は長い。
毎日日記に夢の記録をつけているが、そのこと(夢の記録)
自体を研究するという夢。こんなものを見るんだな、と驚く。
まず夢について、これまで見た夢の実例(実際に見た夢も
そうでないのもある)をあげながら、
「なぜ夢の舞台はレトロなものになりがちか」
「夢を語るとき辻褄合わせのための創作が入ることをどう防ぐか」
「夢の中の事物と現実の事物の微妙な違い(携帯の形など)について」
などというテーマで進行し、次に
「スケールの小さい夢と大きい夢」
というテーマで実例の夢を二本、平行して見る。

小さい夢は四畳半に人がどんどん入ってくる夢で、私は鼻をかみたいが
チリガミがなく、眼鏡拭きでかむ。この眼鏡拭きの紙ケースに
“刀を拭くときにも”と説明があり、私は“今日びそんな使用の
ニーズはないだろう”と思う。
窓の外で人だかりがあり、見ると藤子A先生がいらっしゃる。
私は秘蔵の雑誌付録版の『シルバークロス』にサインを貰おうとする。
何故かタイトルが『仮面神戦争』となっており、登場するのが
主人公も敵も通行人もみんな神、こんな発想はA先生にしか出来ない、
F先生などの及ぶところではない、などと人に熱弁する。
この四畳半にはなんとバス停があり(二階の部屋なのに)
バスが時々入ってくる。A先生がいるのもバス待ちらしい。

一方スケールの大きい方の夢は、深夜の巨大飛行場で、特別機で
到着する国際的アイドルスターを暗殺犯から護衛すると言う夢。
アイドルだけに追いかけのファンの女の子たちの数が凄まじく、
それがみんな、揃いの白い服と水兵帽。その数何千という凄さで、
人波に紛れて私も相棒とはぐれてしまう。
老警備員の教えで、こういうときのための地下道があるというので
そこを行く。上を見てごらんなさいという言葉に従って見てみると、
特殊ガラスがはめ込んであって、地上の女性ファンたちの
乱闘状態が見える。乱闘で服を破かれた裸の女性が上から次々
落っこちてきて(どこから落ちてくるのかはわからない)、
ゲームのようにそれを避けながら前へと進む。

9時半起床。
見た夢の面白さにニヤニヤしながら、忘れないうちに枕元の
携帯電話で、自分宛に内容をメールしておく。
朝食。バナナが切れたそうなので、柿とミカン、それにアスパラガスの
スープ(美味)、あと、麻衣夢ちゃんに貰ったナタマメ茶。

昨日、冒頭のみ書いた原稿の続きを書く。
書いていてなかなか楽しい。
ただ、つい調べものに時間がかかって、
執筆が途中で停滞してしまう。

雨、朝はまだ暗くて寒々しいだけで降っていなかったが、
昼ごろから降り出す。最初は細々とした雨足だったが、
やがてザンザ降りとなる。
古本イベントやるには最悪の天候になってしまった。

昼は弁当、焼肉と青菜炒め。
ラジオ局から電話、入りを30分、早めて欲しいとのこと。
テレビのニュースはずっと小泉容疑者のことばかり。
ネットも陰謀論からDQN論ネット悪者論までさまざま。
中には、父親の家業がアイスクリーム卸売業であったことから、
小泉が幼児期からアイスクリームの過剰摂取で血糖値異常に
なっていただろうと推測し、それが性格を変貌させた原因では
ないか、とアイスクリーム悪者論を唱えていた
ところまであった。よくそこまで推理を敷延できるもの、
と半ば呆れ半ば感心。

5時ギリギリに原稿書き上げメール。
雨の中を本やビデオの入った袋、カバンなどを抱えているため
タクシー使って新宿歌舞伎町。
ロフトプラスワンにて『東文研古書処分市』。
引っ越しに伴う雑本整理。
段ボール箱28箱分の本が床に積み上げられているが、
案外少なく見えるのに驚く。古書市などではいったい、
段ボール箱何百箱分の本が並べられているのかと呆れ、
改めて古書店さんの仕事の大変さを思う。

HAL.Tさんなかちんさんご夫妻、青山智樹さん、ドラゴン山崎
さんなど手伝っていただく。手伝い賃は優先的に欲しい本を
選ぶ権利。店員さんたちが大喜びでいろいろ選んでいた。

イベント、雨と、告知がネットのみだったので参加者が
イマイチだったが、それでもみな、熱心に本の山を見て、
買ってくれた。T田くん、K田くんなども手伝いに駆けつけてくれる。
後半は、余った本を無理矢理押し付けるというひどい趣向。
私は“これ以上は大変だよ〜”と気弱になるが、
バーバラが“いやいや、来たからには全部持っていって
いただくのがイベントの趣旨です!”と強く主張。
マゾヒストのように段ボール箱何箱分もの本を受け取っていく
お客さんたち多く、いや、ありがたくもかたじけなし。

〆の挨拶でも言ったが、これは第1次の放出で、第2次、第3次
となるにつけ、濃い本が放出されていく(もちろん、私のコレクション
の柱の部分のものは放出が私の死後になるが)。
コミケでも告知するので、次回をよろしく。

雨の中、手伝ってくれた山崎さん、大内さん、T田くんK田くん、
それにT社のAくんなどと、オノ&マド、スタッフのバーバラと
新宿の火鍋屋『小肥羊』に入って打ち上げ。
何かみんなハイで、売り上げをほぼ使い切るほどにたらふく食べて飲む。
2時までワイワイ話して、臭い匂いをぷんぷんさせて帰宅。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa