裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

4日

日曜日

サブリミナル古城のほとり

雲白く遊子コーラ飲みたくなる

※ヘアカット 『と学会』例会 『アストロ』稽古

朝7時半起床。入浴。洗髪のとき、
「あ、今日は店で髪を洗ってもらうから、リンスはしないですむ」
などと思うのが貧乏臭いというか何というか。

9時、朝食。リンゴ、イチゴ、ローヤルゼリーセーキ。10時に家を出て、代官山『エド・エド』。少し時間的に早くついたので、今日の昼飯を確保する。24時間営業の食品店があったので入るが、いや、おしゃれというか何というか、オカラの煮付けまでさすが代官山という感じ。握り飯を買う。

『エド・エド』S先生。ちょっと店内が模様替えされていたが、こないだ泥棒に入られたそうである。代官山・渋谷一帯の、こういう美容院、カットハウスをほぼ、専門に襲っている奴らしい。ガラス張りでおしゃれな作りなので入りやすいのではないか、とのこと。

三ヶ月以上来ていなかった(暇がなかった)ので、肩まで延びた髪を切る。本当は今度の舞台、私はシェイクスピアの末裔の役なので、髪は延ばした方が役の都合上はいいのだが、テレビ出演とあれば致し方なし。カット終わり、そこから早稲田へ。と学会例会。

発表途中からの遅参。談之助さんの隣の席につく。珍しく発表が午後からになる。毎回ゲスト参加が増えているが、今回もほぼ借りている会議室が満席、立っている人までいた。

佳声先生の息子さんのかずおさんが、白土三平作の紙芝居(しかもギャグもの)というレアな作品を発掘。彼はもうこの例会で三回くらい発表しており、そこは父親ゆずりで発表の手順も手慣れたものなので、彼を誘ったイットリウムさんと一緒に、会員に推薦することにする。

休み時間、鯉朝くんと挨拶。トンデモ本大賞の前月祭寄席、出演者の相談。ウクレレえいじがオタクネタ得意なのでどうか、と。見てみたかった一人なので、私的にはOK。

会員のSさんと、しら〜さんと、ちょっと某件につき、相談。現在会のイベントを総括的にプロデュースしてくれているI氏の立場の確認について。

私はと学会の運営は全員平等の合議制を旨とすることは大前提とすることの、会の中でもまず第一の主張者だと自負はしているが、しかし、それとイベントの運営はまた別個のものと考える。経験則から言って、イベントには絶対権を持ったプロデューサー不在では絶対うまくいかない。それはまた、もしトラブルが起こったときの責任の所在をあきらかにするということでもあり、相手(文芸坐とか、三越とか)のあるイベントには必須のものでもある。合議制にこだわる人がいることもわかるが、しかし合議制でははっきり言って、どうでもいいような意見まですくい上げねばならず、早い話、それでいくつも別MLを立ち上げることになったという経緯があった筈。

もちろん、報告の義務や、その際の物言いなどには気を配らねばならないが、綜合プロデューサー抜きで出来るレベルでは、現在のトンデモ本大賞はなくなっているし、じゃあ規模を縮小、ということでは、これまで楽しみに通ってくれたファンを切り捨てるのか、ということになる。もともと、大会を自前で運営しよう、という基本には、SF大会を会場としていては、トンデモとSFを両方趣味にしている会員しか、会の最大イベントである大賞選考会に参加できない、よろしく会員中心のイベントにするべきである、という考えがあったはずだ。

と学会の活動も結成して15年を閲し、言ってしまえば活動はマンネリ化している。とはいえ、こういうことは継続していくことに意味があるはずだし、世間の耳目に常にと学会の名を新たにしていかねば、実質的にと学会の活動母体になってくれている楽工社の書籍が売れない(損をかける)ことになる。それには、大小とりまぜたイベントをやっていくことが必要不可欠で、かつ、それが今後さらに会を継続させて次の世代が活動を継承しようとしてくれるモチベーションになる。活動継承者を育て得ず、創立者の老いや逝去により消失していったSFやUFOの研究会などの轍を踏んではならない。それがいまだ毎回、例会のたびに絶えない新入会員たちに対する、創設会員の義務だと思う。

代官山で買ったオニギリ、さすがに美味。もっとも、一個170円もする。それに、会の恒例のハムとパンを食って、発表も。久しぶりに永瀬唯さんが発表したり、FKJさんの発表したタイのCG長編アニメーション『Khan Kluay』のスゴさなどが印象に残る。サイトのトップページからではどこがスゴいのか、よくわからない(第一タイ語が読めない)のだが、この話、アユタヤ朝時代の、ミャンマーとの戦争が舞台になっており、主人公の子象は成長してナレスアン王子の率いる象戦車部隊のリーダー(要するに王子の乗馬ならぬ乗象)になり、クライマックスでは凄まじい迫力の戦争シーンが描かれる。
http://www.khankluay-themovie.com/

しかし、今回何と言ってもスマッシュヒットだったネタは、MOSAIC.WAVの『ギリギリ科学少女ふぉるしぃ』だろう。萌え系でトンデモ科学を歌ってしまうというスゴさ。これはと学会のテーマソングに採用してはどうか、という声まであがるほどだった。
↓歌詞はこちらで。
http://o-m-b.blogspot.com/2007/01/falise-pseudo-science-girl.html
思わず口ずさんでしまう。ちなみに、“ふぉるしふぃえいぶる パラノマ ふぇのみな”は「Falsifiabl paranormal phenomenon(反証可能な超常現象)」の意味である。

午後の部が三分の一くらい進んだところで本日は中座。一旦家に帰る。K子が掃除に来ていたのでインテリアのことなどちょっと話す。そのあと、台本でまだ入っていなかった部分のセリフをちょっと反復練習。

それから荻窪地域区民センター。『アストロ劇団』稽古。忙しいメンバーたちの集合なので、稽古に全員揃うのは今日が最後。きっかけトチリ何回かあったが、今日はどうやら芝居の中に入っていけたようである。

稽古終って、ちょっと腹をふくらそうと思い、東北沢の『和の○寅』へ。このあいだも同席した、親を介護中の奥さんがいて、また同席。明日の『ピンポン!』のことを話す。ぜひ、見るとのこと。鯛の刺身、タケノコと里芋の天ぷら、菜の花のひな祭り風和え物など。やはり疲れたか、かなり酔った。帰宅してベッドにすぐもぐりこむ。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa