裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

7日

日曜日

キチンナキトサン

30才以下でこの元ネタがわかった人はエライ。
http://www.coara.or.jp/~nazuna/aso/aso.htm
もっとも競馬の馬にもいるらしい。勝つ気あるのか。
http://members.aol.com/Geena19980419/nonki.html

朝8時45分起床。ゆうべ寝たのが3時過ぎだったし仕方なし。酒で寝たわけでないので目覚めはさわやか。入浴し、改めて9時45分、母の室で朝食。シイタケ末入りトマトジュース、卵入り味噌汁、バナナ、オレンジ半顆。

日記つけ、アップ。それからすぐ支度して、11時半外出。今日は早稲田大国際会議室でと学会例会。雨もよいだったがやがて本降りになったのでコンビニでビニールの傘を買う。と学会例会というと雨、ということがこのところ連続。誰か会員中に雨男がいるのか(と学会らしくない考察)。

11時45分、会場着。いつものメンバー、すでに40人近く出ている。佳声先生の息子さんも出席。今日はなんと発表をするとか。あと、ぴんでんさんにもある方を紹介される。おお。山本会長は3日のロフトに続きまたも大阪から出張、ご苦労様。

4人目くらいに発表。アニクラと他二冊。まずまず受けた。アニクラのCD、かける装置が会場にはないのだが、大沢南さんのモバイルに取り込んでもらい、それでみんなに聞かせる。このモバイル、藤倉珊さんはじめ他の会員の方々も使用して大活躍。感謝。

Uさんの持ってきた『マンガ超ひも理論』が凄かったので、すぐアマゾンで買うことを決意。梅田さんは紙芝居(親ゆずり?)で湧かす。IPPANさんもオークションで落とした『2ちゃん』というすごいタイトルの紙芝居(もちろんあの2ちゃんではなく、主人公の子供の名前が“2ちゃん”なのである)。私と藤倉さんもクラシックネタだったし、同系統ネタが続くというのもいい。珍しい法律ネタ(著作権裁判における『ときメモ』の解釈とか)もあった。あと、『図解アリエナイ理科ノ教科書』の著者の人が、
「よくドラマでマッドサイエンティストが主人公に追いつめられて逃げるときに床に叩きつけて煙幕をはる試験管」
を実際に造ろうとして、まだ開発中だが試作品を胸ポケットに入れている、というのが笑った。この人、常に医学解剖用セットを持ち歩いているそうで、アキバなどで職質にあったら絶対まずい、と自分で笑うと、聞いていた山本会長、
「そういうときこそ試験管を地面に叩きつけて逃げなきゃ!」
あと、と学会MLでちょっと問題になっていた部外員発表者も、今日はさすがにしないかと思っていたら追加時間で発表していた。前二回、あまりに外した発表と、と学会の基本を理解していない内容のため、“聞くのがつらい”“もう少し考えて発表してほしい”と会員たちから苦情が出て、推薦者(非会員の例会参加には会員の推薦が必要)のSさんに教導の要請が出ていたのだが、さすがにやや神妙に今回はやっていたものの、ネタがマイナー系の人々への差別意識を根底としたものだったので、聞いていて不快になる。

発表技術の巧拙は人によりそれぞれだが、やはりと学会がいくらユルユルな団体だと言っても、最低線、何か余人にない視点や発想、それからネタ探しの努力が見られなければ。今後とも出席する意思があるのなら、しばらく発表は見合わせ、次の発表を希望する際にはレジュメを提出させるとか、何かそういう措置が必要になると思う。

途中で携帯に電話あり、何かと思ったら週刊新潮から、しょこたんブログに対するコメントをインタビューしたいのだがとのこと。明日の時間で空いている時間を伝えたのだが、重ねて電話あり、今日じゅうにやりたい、という。今日はこの後、二次会はパスして中野のアニドウ上映会に向かう予定なので、その前に30分ほど喫茶店で、ということにする。

梅田さんから、ちょっと折り入ってお話がと言われたので会場の外で話す。話そのものは10分もかからなかったのだが、ちょっと興奮し、感動する内容だった。いろいろと好きな芸人、尊敬する人のために尽くしても、その愛や努力は所詮伝わらない、というディスペレートな思いに最近とらわれていたので、大感動。詳細は後でまた。

ぴろり、さんからもたいさんを紹介され、志ん朝のビデオなどいただき、今度一緒に飲みましょうと約束。二次会に移動するみんなと別れる。ぴんでんさんからエロの冒険者さんから託されたメキシコ映画のCDと、焼酎をいただく。かたじけなし。それからタクシーで中野。北口改札で新潮社の女性記者Hさん(ちょっと珍しいお名前)と落ち合い、近くの喫茶店で。いろいろ話す。もっとも使われるのは先日NHKで一緒になったという部分の数行くらいだろうな(予想)。

それからアニドウ上映会、会場なかの芸能小劇場。まるさん、enoさん、さざんかQさん、オノと合流。FKJさんも二次会から流れてきた。なみきたかしからテッコンVのCDもらう。以前FKJさんがブジオの記録をなみきにあげたお返しの流れらしいが、何かこういうことしてくれるのが意外。
「どうしたの?」
と思わずぎじんさんに訊いてしまったり。

上映作品は日本ではテレビなどでパートがバラバラに放映された以外、正式公開されていないオムニバス作品。題名や詳細は書けないところの作品、ということで。とはいえ、ほとんどのパートを私はテレビで見ている。特に、アメリカの古い民謡を元にした、いさかいを続ける一族同士が銃で撃ちあってみんな死に絶える、という話は、まだ3歳か4歳の子供のころ見て、そろそろ人間の“死”というものを実感して意識しはじめる年齢だったため、非常に悲しくなって泣き出してしまったのを明確に覚えている。私がストレートに死をイメージした最初の作品だったのでは? しかもこのパートは、後で壇上でなみきが言ったところでは今発売しているDVDには収録されていないとか。

わが心の師匠、杉本五郎さんが初上映時に書いたというこの作品の解説がコピーされれ配られていたが、このワープロ書き解説は1971年のもの、となみきから解説があり、えっ、とわれわれの席でみんな声をあげる。日本国内で初めての個人用ワープロ『ピコワード』の発売が1984年(ブラザーより。私も当然買った)。71年てことはは絶対ないだろう、みたいな話。あとでなみきにそう言ったら、「じゃ、80年代にも一回、上映したんだな」と。それにしたって二十年以上昔。

それからいつものメンツで(FKJさんも誘えばよかった)中野の飲み屋街をぶらつき、今日は植木さんがいないので中華以外いこう、と誰言うとなく、ちょっと外れた場所にあるギネスの飲めるしゃれた居酒屋『いろり庵』。“中野で貴重なギネス生の飲める店”とあった。いや、自称にたがわずこの生ギネス、絶品。珍しくギネスをおかわりする。

イカ一夜干し、自家製スモーク、上海風焼きそば、一口ギョウザなど食べつつ、いろいろな話題。アニメのこと、映画のこと、昔のアニドウの思い出ばなし、と学会のことなどさまざま。楽工社で出す本の内容、みんなと話しているうちに頭の中で形がまとまってきた。今日の佳声先生のことも話す。ひさしぶりにどれも楽しく気分のいい話題ばかりで、気持ちよく、ちょっと独演会になってしまった。反省。11時半までワイワイと。値段も安い。酒は入ったが場所は覚えているのでまた来よう。

12時帰宅、半身浴、ディクスン・カー『毒のたわむれ』読みつつ45分ほど。出てベッドに入り、カーの続きを読むうちにその翻訳の悪文(村崎敏郎という名でちょっと笑う)に眠気誘われる。カーが翻訳に恵まれぬ悲劇の作家だったというのもむべなるかな。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa