裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

17日

金曜日

メンドくさい日

 朝7時45分起床。朝食、ダイエットスープ、サトウザヤ炒めちょっと(K子に作った残り)、リンゴ。目は幸い症状進行しておらず。風邪薬のむ。日記つけ、学研原作一本書き上げて、東京医大病院へ足の検査。年末ゆえ超混みかと思ったらさほどでもなし。とはいえ待合室で持ってった本一冊読了するくらいの時間はつぶす。完全に骨もつながる。あとはビス抜き。手術、1月末を希望したら、1月は手術用の検査をするので、2月にするように言われる。2月は短いので原稿〆切も重なるし、金沢旅行の計画もあるし、ロフトでのオタアミもある故チト困る。もっとも、入院は短ければ3日間でいいそうだが。次回診療、1月14日はどうだというから、その日はNHKの録りがあるのでと21日にしてもらう。しかるに、会計時に次回診療受け付けカードを見たら、14日のままになっている。改めて訂正してもらいに行くのもメンドくさいので、朝早く来てすますことにした。

 帰宅。いろんなことがメンドくさいのは病気のせいか、フロ入るのも何となくメンドくさくなり、ついに入らずに了う。昨日原稿入れた業界誌から問い合わせ電話あるが、編集部に電話しても誰も出ない。昼飯、ゆうべのアブラゲの煮物の出汁が残っていたので、これにミソを溶いて入れ、ネギのザク切りと、冷凍してあった鴨肉をぶちこみ、ミソ煮込みうどんを作る。アリモノで作ったにしてはなかなかうまかった。

 2時、時間割にK社との打ち合わせに行くが1時間待っても来ない。帰って相手からのメールを見返してみたら、4時となっていた。指定したのはこっちだから間違える筈はないんだが、たぶん14時とこっちが言ったのを向こうは4時にとったのであろう。もう一度出直して、4時、K社Oくん打ち合わせ。文庫の話。以前N社から出した『カルトホラー漫画秘宝館』2巻、来年6月7月と続けて刊行する話。来年の話をすると鬼がナントカというが、すでに来年も後半の話である。しかも、その後、来年末の予定まで打ち合せる。文庫書き下ろしで一冊、という話。

 その後、渋谷、六本木と書店を回る。本日『裏モノの神様』発売日のはずだがパルコブックセンターにはなし(ここはいつも一日二日遅れる)。青山ブックセンターにはあったが、サブカルの棚でなくマンガの棚。営業に言って、サブカルの棚にも並べさせよう。パルコでは『B級裏モノ探偵団』はすでに棚の方に移されて『カラサワ堂怪書目録』は平台、ABCでは逆に『カラサワ堂』が棚、『B級〜』がまだ平。

 WAVE閉店セール。LDの追加入荷からいくつか買う。なにしろ70パーセントオフ。『小林旭渡り鳥BOX』1、2なども買い込む。2ツで5万のものが1万5千円である。帰りに乗ったタクシー運転手、半白のヒゲ面であったが、これは夜中のタチの悪い客などにからまれないよう生やしているのだそうである。タクシー運転手のホリモノ度というのは案外高くて、彼の務める会社(T交通)ではフロ場に“いれずみの方の入浴はご遠慮ください”と、サウナみたいなことが書いてあるそうな。そう言やタクシー運転手を雲助と呼んだ裁判官を罷免しようという騒ぎがあったが、どんな客が乗ってくるかわからぬ商売、雲助的にならざるを得ない部分もあるんだろう。

 帰って仕事。F書房のもの、書きながらコンセプト立てていくというムボウなことをするが、コンセプト自体は非常に気に入ったものになってくる。某編プロから企業PR誌原稿依頼。季刊連載だが、一回の原稿料がメチャ高である。まだこういうケーキのええ会社があったか。古書店の目録、メールで注文してくれというところがあったので注文したら、即日、確保しましたという返事が来た。早いね、さすが。

 9時、K子と寿司屋で待合せているので出かけようとしていたところに、と学会の藤倉氏より電話。久しぶりなのでいろいろ長話もしたかったが、10分ほどで切る。寿司屋、忘年会が入っていて大賑い。アナゴ、サバ、甘エビなど。焼酎梅割り飲み出すが、日本酒が飲みたくなり、熱燗に切り替える。日本酒が一番目によくないような気がするが、とにかくおいしく感じるのだから仕方ない。

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