裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

4日

金曜日

お火あぶりでございます

 死刑駄洒落シリーズ3。朝5時ころ目を覚ましベッドで資料類読んだり、またミクシィしたり。まつまるさんからメール受け取るが、こちらの受け取り日時が
05/02/04 05:32
 で、送信日時が
3 Feb 2005 15:31:45
 である。このタイムラグはなにか? まあそれはともかく、来週は新連載打ち合わせラッシュになりそう。

 体重、ここ1ヶ月足踏みしていたが、やっとまた1キロ減る。朝食8時。ミカンとパイナップル、スープ。10時15分、出勤。出がけにコンビニで週刊誌数冊と黒豆 納豆。アキちゃん(アキレス腱のアキ)、私のダイエット執心に
「女子高生みたいですよ、あまり続けると拒食症になりますよ」
 と心配してくれるので、
「キミは私が夕食をどれだけ食っているかを知らないのだよ」
 と不敵に笑う。何も不敵でなくてもいいが。タクシーで渋谷、11時着。

 午前中までという〆切の『フィギュア王』をガリガリ。ミクシィで原稿メモ作っているものなので、かなり文字数は節約でき、午前中チョイこぼれで完成、メール。ミクシィ中毒もこういう有効利用法がある。電話数本、そのフィギュア王の元編集長などから。昨日飲んで私の話で盛り上がった由。minakamiさんのところの日記 も含め、最近いろんなところでイジラレる。虚名を売る代償であろう。

 2時、遅め昼食、オニギリ(塩昆布)、納豆、アサリ汁。連絡事項いろいろ。ロッパ日記など久しぶりに読む。こないだ日記に書いた一番町の某社から、日記を読んだか、再録原作料を支払うと言ってきた。振込先記入用紙をFAXするからと言うので 待っていると、電話の方に何度も何度も送ってくる。まったく使えない。

 早川書房Aさんから電話、ネット連載の件、こっちもすっかり遅れている。週明けにはかからないと。おなじく仕事の件でおぐりゆかにメール、送付先アドレス不明で帰ってきてしまうのでミクシィの方に送る。入れ違いという感じで、携帯変更のお知 らせがくる。

 日テレサンクチュアリから電話、先日の出演回にちょっと手を入れたものを再放送で使っていいかとの問い合わせ。これも上記の一番町某社と同じく、プロダクション通しだったらもっと強硬に再使用料請求できるのだろう(個人でそれを要求、請求す るのは談判の手間考えるとワリに合わない)。そろそろ時期かなと思う。

 7時15分、仕事場を出て伊勢丹。久しぶりに母とK子と三人で伊勢丹『正月屋吉兆』で食事。ここも久しぶり。以前はテーブルに一人々々、桜の花のつぼみのついた小枝が置かれていたり、食前酒を金杯で飲ませたりというバブル的な演出がなされていたが、そのような無駄を極力少なくしたシンプルなサービスになっていて好感。

 先付けの小盆にに節分にちなんで柊の葉と、鰯の頭に見立てた椿の葉の半分に切ったものが飾られ、白魚(ほんに今夜は節分か)、それとつくしが二本、これは鬼の角に見立てて出た。サービスに当たっていたお姉ちゃんがかとうあいをNGにしたような感じの子で、二、三会話したらうちとけ、いろいろ話しかけてくる。このフランク さも以前のこの店にはなかった。

 K子、母に
「自分が年不相応に若く見えるということを認識しなさい」
 と言う。母はソンナコトナイワヨと否定していたが、そのかとうあいNG、なんと母と私を夫婦、K子を娘と本当に思っていたらしい(母を奥様、私を旦那様、K子をお嬢様と呼んでいた)。母が若いのか、私が老けすぎなのか、それとも彼女のコンタ クトレンズが不良品なのか。
「いえ、本当にそう思っていたんです」
 と必死でいうのはお世辞として通用するのか? これも吉兆のサービスの変化かね え。

 サービスと言えば、以前は白木の箸を水でしめしておくという気味の悪いことをしていたが、それが廃されただけでもよし。食事の質も、以前来ていたときに比べかなり変化。量を抑え、質で勝負という感じ。先付け、ふきのとうの揚げ物、スッポンのお吸い物、お造り、鴨と大根の蒸しもの、ブリと海老の焙烙焼き。焙烙焼きは京都の風習とやらで、おかめのお面を顔に当てて、焙烙を木槌で叩く。本来は木槌で割って中の物を取り出すのだろうが、ここは形式的に叩くだけ。本当に割るんだと思って、ちょっと力入れて叩いて注意された。中は本当の焙烙焼きでなく、ブリは濃いめのつ け焼き。

 ご飯はふぐの白子茶漬け。美味だが少しゲテの気味あり。デザートは果物とうぐいす餅、お抹茶に塩番茶。案外腹が張った。拒食症どころではない。まあ、たまにはこれくらいの贅沢な家族飯もよし。K子も満足したらしい。日本酒かなり過ごした。帰宅して雑用などやり、寝る。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa