裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

31日

火曜日

よごれものに女はいらねえ

 独身男のあなたでもらく〜に洗える洗剤、新発売! 朝6時起き、読書続きなどして7時入浴、7時半朝食。ニンジン、キャベツ、スナックエンドウを小鳥のエサくらい。腰が痛むので、家で昼近くまで仕事。引っ越してきてから、この時間に家にいたことなし。庭はK子がこまめに手入れして、例の雑草のプランターはさすがに片づけられたが、ウドみたいな巨大な雑草が、すでにK子の背丈を超えるくらいまでに延び ている。これはもったいなくて始末できなかったらしい。

 Nさんに図版を受け渡しするべく電話、ただし仕事場の方にあるらしいので、受け渡しは私でなくK子にしてもらう(結局またこちらにK子もどっての受け渡しになったそうな)。コンドロイチン&アリナミン&麻黄附子細辛湯のおかげで、やや、楽になったので11時半、タクシーで出勤。

 メールいくつか。『サイゾー』の出版社インフォバーンより、今度改めて全国書店での販売となる『念力家族』へのコメントを書いてほしいとの件。すぐ了承。昼はニギリメシ、梅カツブシ。1時、どどいつ文庫伊藤氏来。70年代の通俗絵画の画集など、何冊かまた洋書を買い込む。伊藤氏、ここに向かうためセンター街を歩いていたら、ちょっと目つきの変な若者が書類の束を抱えて、落ちつかなげにキョロキョロしていたが、ふとその抱えた束を見たら、その間に出刃包丁がはさまっており、ゾッと して逃げるようにその場を離れたという。
「あれ、だれか刺す相手を捜していたんでしょうか」
 と言うので、ニュースに注意していたが、その類の報道なし。

 FRIDAYゲラ直し、二箇所大きく。担当のTくんに電話するが居らず、代わりに副編集長のK氏出る。昨日の件を報告し、講談社の方で対応してもらえるよう依頼する。全面協力しますという言葉貰えたのはありがたい。その後でミリオンの『実話 ナックルズ』ゲラ、今回はそのまんまでOK。その他雑用多々。

 8時帰宅、タクシーの運転手がたいへん丁寧な言葉づかいの人で、マンションに着いて降りるとき、“そろそろ夏も終わりますが、どうか夏バテにはお気をつけて”な どと言う。社員教育しているのか、個人の人柄か。

 沖縄から今日は作家の神野オキナこと中笈木六こと由麻角高介氏が上京している。いや、上京は前からしていたのだが、出版社回りとかをしていて、今日が空いているというのでお呼びしたのだ。他に開田夫妻。着いたらすでに食事、始まっていた。共通に知り合いばなしから創作ばなし、ダイエットばなしなどいろいろ。私の顔を見て開田さんも、痩せたと認めてくれる。オキナさんの肌の色つやと張りを母はあとで絶賛していた。“しわひとつないのよ”するとK子曰く“あれだけふくれればシワもな くなるわよ!”。

 料理はかば焼きロールからサバ洋風煮、スペアリブ、そしてメインは鶏の中華風一羽丸ごと煮。最近、母はこの一羽丸ごと煮をよく作り、洋風のポトフ、和風の鍋などの味付けで出したが、今回の中華風が一番の味。みんな歎声をあげつつ食べる。残ったスープはあやさんがパックに入れて持ち帰る。ラーメンの出汁にするとか。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa