裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

2日

金曜日

クルド、クルド、クルド、クルド、てごわいど

 山に生まれ山に消える、それが山岳民族の掟なのだど。朝、8時起床。ひさしぶりに寝坊。永倉万治や久和ひとみなど、みんなストレスによる寝不足で病気になった。寝られるうちは私も大丈夫だろう。朝食、オニオンスープとイチゴ。ぎんさん関係の報道見ていて、彼女たちのデビューのCMが通販生活のであったことを思い出す。あのCMを見ているうちは、自分がそこで仕事するなど、思いもしなかった。

 今日は朝から上天気で体調もよし。とりあえず、福音館書店に『大きなポケット』原作をFAX。その後、海拓舎原稿とWeb現代を平行してバリバリとやる。Web現代は紹介するサイトがエロの回に、露骨にアクセス数が増えるそうである。そうであれば、と、今回(掲載は三週間先だけど)から三回連続くらいでエロ関連サイトを紹介することにする。海拓舎Fくんに、以前『ユリイカ』に書いた原稿でテーマが共通するものをFAXする。

 昼はK子に連れられて、公園通りのミスタードーナツ。肉マンとタンタン麺のセット、それにドーナツ一個。K子が、ここの粗品の弁当箱を欲しがっているため、スクラッチカードの点数稼ぎ。このヒトくらい粗品の好きな女性というのも見たことがない。

 鶴岡から電話、相変わらずとりとめなし。もっとも私がしゃべる内容もとりとめなし。彼の日記は現在中断してしまっている。彼のところばかりでなく、知ってる人たちのサイトの日記で、いずれも当初は毎日更新だったのが最近は開店休業状態というところが多い。日記を毎日つけ続けるというのにも才能が必要なのである。開店休業と言えば樋口ヒロユキ氏のほんやら堂掲示板、伊藤氏がいきなり沈黙して(させられて?)しまった後、その混乱の中心人物だった木棚という人と赤い稲妻という人が、なにか和気あいあいという感じでやりとりしているのがオカシイ。

 3時、時間割。編集部からの電話数本立て続けで少し遅れる。サンマークのT氏とK子、すでに打ち合わせ中。T氏、頭を坊主刈りにしてイメージが変わってしまっている。私の打ち合わせというのは雑談中心なのだが、K子のそれは電卓とスケジュール片手に、必要金額と予定をチャッチャカと算出していくやり方。なにかそういうときの顔は非常に活き活きしている。井上デザインを装丁に、とさかんにウリ込んでいる。
 帰って原稿続き。海拓舎のは引用部分がメンドくさく、Web現代を先に片付けることにする。前回は構成の芸で見せたが、今回はまったく逆にバラエティ方式。こないだドリンク飲み比べの原稿書いたファミPが来る。私の推薦した救心内服液がトップ人気なのに納得。女性デザイナーが疲れていたときに飲んだら、夜、飲みにいくまでに回復したそうである。FABコミュニケーションズから電話。次回のコンテンツファンドの撮影日。うわっ、快楽亭の芸術祭受賞記念パーティとカブってる。二回続けて休むわけにもいかないし、今回はノスケ師匠にお願いするわけにもいかない。どうも、快楽亭の芸術祭には縁が薄いなあ。ところでまるで関係ないが、ドイツの政治家でノスケという名前の人がいるのをこないだ本で読んで笑ってしまった。ナチスマニアの師匠と逆に、ナチ政権と対立して投獄された人だけど。

 8時半、なんとかWeb現代片付けてメール、寒い中、焼き鳥屋のパパズアンドママサン。焼き鳥七〜八本とジャコ奴、冷やしトマトなど。ここは焼き鳥屋ではあるがちょっとコジャレたバーっぽい雰囲気でもあるため、女連れが多い。今日もNHKらしいおっさんが、アーパー風の若い女連れで来ていたが、カクテルみたいなのばかり飲んで、頼んだつまみをほとんど残して出る。後でK子が、その脇の客に“モッタイないわね!”と声をかけたら、その、立川キウイと阿部能丸を足したような顔の客がK子に、“あの、マンガ描いてる人ですよね”と言って、名刺交換していた。

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