裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

5日

土曜日

豊満経営

「社長がデブでさ」

※“カウンタックーズ”ライブ

朝8時、下水口の掃除で起される。
あれ、音がしてなかったけど、と思ったが
私の部屋がこのマンションのイの一番であったようだ。

9時半、朝食。
コーンスープ、梨(幸水)、バナナ。
『ぶらり途中下車』に出ている旅人、顔はコメディアン風だが
声がいいなあと思っていたら歌舞伎役者の片岡孝太郎だった。

自室で日記つけ、メール連絡いくつか。
ゆうべ、帰っての家飲みがたたって二日酔い気味、
トイレもしぶり腹。

そんなわけで横になって松本清張の短編などを読む。
『腹中の敵』『ひとりの武将』など、戦国もの。
信長や秀吉のようなスターでなく、丹羽長秀(『腹中の敵』)、
佐々成政(『ひとりの武将』)のような、歴史の上で引き立て役
になってしまった脇役の方を描くのがいかにも清張風である。
天才を前にした凡人のコンプレックスやあせりを描いて、
さすがに面白いし、小説のうまさに感心する。
『腹中の敵』のラストの方に、“喙鷹(かいおう)”という
単語が出てくる。鷹のクチバシのように折れ曲がっている
という意味だろうが、ならば“鷹喙”ではないのか。

昼は母の室で、声ちゃんから貰った魚久のシャケ粕漬けで
ごはん、軽く二膳。
その後、ちょっと横になって休む。
やはり疲れやすくなっている。

小人女優サディー・コー死去。8月26日、91歳。
12歳で舞台デビュー、その後コメディエンヌとして
数多くの舞台に出演、合間に特撮映画に欠かせない俳優として、
『ダーク・クリスタル』『スターウォーズ/ジェダイの復讐』
『ウィロー』『未来世紀ブラジル』などに出演。
ほとんどがぬいぐるみの中などで顔はみえないが。
最もその姿がハッキリ見えるのは『カラヴァッジオ』のプリンセス・
コロナだろうが、何と言っても有名なのは『ロッキー・ホラー・ショー』
のトランシルヴェニアン。
小人症という存在がCG前の特撮映画にどれだけ貢献してきたか、という
ことは特撮史のひとつの暗黒史であろうが、しかし無視してはいけない
事実でもある(“小人のマーチャン”などという芸名を持った俳優も
いた)。サディー・コーもその一人として、長く映画史に名を刻む
人間である。それにしても、91という長命を保ったのはめでたしと
いう他なし。

5時、新宿にバスで出て、西口食堂街で万世のステーキランチ。
ちょっと気分が下降気味なので、肉食ってアナンダマイド摂取して
元気だそうと。

小田急で下北沢。
今日はカウンタックーズコントである。
一観客として純粋に楽しみ。
商店街を歩いていたら、佐藤歩ちゃんらしき後ろ姿を見かける。
追いかけていって背中でも叩いて一緒に行こうと思ったが
やがて見失ってしまい、劇場に行ったら席で休んでいた歩ちゃん
発見。背中叩かないでよかった。

NC、今日出演ということで朝日のカトシューなど呼んでいたのだが
医者に止められてしまったとのこと。悪いことをした。
さすがに今日を選んでくるお客さん多くて、ほぼ満席の状況。
横森さんたちや、松ちゃん、はれつさんも来ている。

コントはさすが、といっていい爆笑の連続。
ギャグのつるべうちで最後にはヘトヘトになった。
アドリブ力の差というものをつくづく感じる。
客いじりのテリーのタイミングとか。
NCの代演でもやしが出ていたが、これが大変な好演。
セーラー服姿で泣かせを入れるところ、女の子たちは
本気で感動しそうになったようだが、麻衣夢曰く
「先生がわきで大爆笑していたので台無しでした」
とのこと(笑)。

終って、11月に客演してくれる麻見さん、由賀ちゃんと
稽古スケジュールのことでちょっと話し。
そのあと、陣太鼓で打ち上げ。
早さんが宮古島の泡盛をとって、甘みがあってうまいが
酔いが回り、ハッシーがかなりグチりモードに入ってしまった
のをタクシーで送る。

*『ロッキーホラーショー』のサディ・コー。

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