裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

1日

水曜日

ショック薮ソーバ

 おそばの上に落ちたので助かりました。朝、7時15分ころ起床。原稿を書く夢を見たが、パソコンでなく、万年筆のようなボールペンでグイグイと書いていた。朝食は煮卵とダイエットスープ。青山で買った熟柿を食うがあまりうまくない。K子と、恒例の暮れの関西旅行の費用に、前から貯めていた貯金箱(カンヅメ式)を開けて郵便局へ持っていき、数えてもらう。大したもので、小旅行の費用の半額くらいにはなる。貯金というのはしておくものだなあ。

 昼はそのついでに二人でチャーリーハウスで定食を食べる。今日はハルサメ炒め。そのあと、新宿へ出て買い物。ビデオの生テープ、以前はさくらやなどの店頭に山と積んであったものだが、今日びはいざ探そうとするとMDとかばかりでなかなか見つからない。このテの製品の栄枯盛衰の激しさよ。他に山野楽器でCD三枚ばかり。

 帰って4時くらいまで、本日のオタアミ用ビデオチェック。ダビングがうまくいかないのでそのまま持っていくことにする。いや、変な映像というものはあるもんだ。文章の資料と違ってこういうコレクション、オタアミくらいしか発表の場がないのが極めて惜しい。

 ノーザンクロスIさんから電話。発売委託の件でいろいろ。この話とは別 件だが、これがもとでひょんなつながりが某社に出来るかもしれない。出版という業界の縁のオモシロサである。5時には家を出なくてはならないのだが、その前に少しでも、とエンターブレインの原稿ナオシ。カタログハウスSさんからも電話。インタビュー及び網走でのグラビア撮影スケジュール確認。ネット日記で開田あやさんが、『ゴジラ2000』を勝手にコミカルな吹替えにしてしまったハリウッドに対し、ストレートな怒りの表明。そうだそうだ、あんなイグアナ映画撮っておきながらアメ公、ゴジラ映画をなめるなあ! と同意したあとで、でも、例えばトニー・カーティスは自分のセリフを“したりしちゃったりして、なぁんて”などと吹き替えられているとは思うまいなあ、と考えたりもする。

 5時15分過ぎ、小雨で荷物があるのでタクシーで新宿。ロフトプラスワンへ向かう。岡田さんが楽屋でポツンとメシを食っていた。Nくんと、カメラマン役の新人編集Kさんと打ち合わせ。美人編集者のKさんは富野監督の担当なんだそうだ。岡田さん、もう好奇心満々で、どういう説教をされたか、と聞き出しにかかっている。

 雨でもあり、宣伝をネット上以外ではしなかったこともあり、客入りはどうかな、と三人ともややあやぶんでいたのだが、開店早々からどんどん入り(3時から並んでいた人もいたとやら)、屋根裏(まさしくロフト)の控室に移動させられる。眠田さんのリクエスト(実は連落用パティオでリクエストされたことを知らずに持ってきていたのだが)で、パワーパフガールズのビデオを上映。第一シーズン屈指の傑作である巨大ロボ・ダイナモのエピソード、ついつい楽屋のモニターで見込んでしまい、ほとんど打ち合わせナシで壇上に上がることになる。満席の盛況。

 本日は傑作選ということであるが、やはり久しぶりのオタアミ、つい、溜まった新ネタも公開してしまう。メキシコの童話映画の予告編。あとは既出の日本特撮腰抜け名場面集、宍戸錠のブラック・ジャック、国防挺身隊。岡田さんはオタク合コンの話だの、アニメ業界人で選挙に出そうな奴の話など、風邪気味にもかかわらず舌は絶好調。かなりオサれる。眠田さんは自主製作映画の歴史を見せ、最後は聖ジェルノンと『浅瀬でランデブー』。やはりオタアミはしゃべっていても相手の反応がどこで突っ込んでくるかと構えながら話すので、普段のトークライブの倍はくたびれる。今日はイマいち、テンションを上げ損ねた感じ。

 岡田さんは11時でBS漫画夜話のために退出。UA!ライブラリーも好調に売れてまず、めでたし。NHKのYくん、啓乕くん、あやさんなどと打ち上げは例の炙り屋。Yくんの職場ボヤき節笑って聞きながら、酔いが心地よく疲れた体に回った。1 時半ころ帰宅。

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