裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

17日

木曜日

鼻血見がとまらない

 病院へ行け。昨日アルコール抜きで寝たらやはり明け方目が覚めて、しばらくネットサーフィンなどする。またフトンもぐって、朝8時起き。アゴをはずされかける夢を見る。なかなか不気味。朝食、スモークヘリングと果物。

 午前中は電話したり、かかってきたり、こないだのインタビュー原稿(健康雑誌)のゲラチェックしたり。午後、また三冊同時進行。昼飯はアリモノで明太茶漬け。入口の下駄箱の上に並べてあるグッズ類(解剖人形、ダーマー・ドール、インド人原型の頭蓋骨模型、サンフランシスコのゲイ人形、グレイのフィギュア、オーストラリアみやげの土人人形など)を段ボールにつめる。

 ロフトプラスワン斎藤さんから電話。一応23、24両日ともオタアミ、当日券を用意してあるとのこと。ただし、当日券入場者は整理券所持の人の後からの入場になるのでご了承を。また、整理券はあくまでも入場の際の順番券であり、席を確保する指定券ではないので、整理券を持っていても入場時に並ばなければ席はとれない。この点、お間違えないように。

 2時半、NHKのUくんから電話で、あわてて喫茶店へ。3時の待合せと間違えていた。明日の最終打ち合わせと、次の番組の中の企画の、ちょっとしたレクチャー。明日の放送はほとんどレギュラー陣が休んでいるので、進行補助よろしくとのこと。アイアン・ジャイアントの件、押し込むことに成功。

 Uくん(オタク)が最初に出した企画案を、年代が一段階上の上司が面白がり、さらにもう一段上の上司がまったく評価しなかった、という話を聞いて、非常に興味深く思う。いろいろ理由はあるのだが、つきつめていけば、訴えるテーマが視聴者の視野・思考にドラスティックに影響を与えて、自分たちが送り出す番組が世界を変革させていくという理想を番組制作の理念としてとらえている世代と、いま(現状)の面白さ、変化の速さにジャーナリズムなどは追い付けるものではなく、ただ、その最前線の模様をいち早く伝えていくことが報道の唯一出来ることだ、という認識にある世代とのギャップであろう。

 帰って仕事続き。4時半、テレビ朝日『ワイドスクランブル』スタッフ来宅。宮崎勤と佐藤監禁の世代はどういうメンタリティの創られ方を体験していたか、を話す。大体うまく撮れたと思うが、二十分くらい総合でしゃべって、まず画面に流れるのは中の一分くらいであろう。レポーターの荒木茂彦氏から、ちょっとしたアドバイスをもらった。コメントは結論の半歩手前で止める、ということである。そうすると、視聴者は、こちらの発言の真意を、内容から“読み取った”気になって、自分の理解力に満足する、ということ。なるほどぉ。

 仕事続けていいかげんバテる。8時、センター街の沖縄料理屋『沖縄』。ひさしぶりに空いていた。ソーキ骨がメニューからなくなっていたが、それがラフテー(沖縄ふう角煮)に代わり、煮込みの他に茹で肉に大根おろしをかけたものもある、というのでそれを頼む。他にクープイリチィ、里芋の甘辛揚げ、ミミガー、アーサ汁。トウフヨウをサカナに泡盛。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa