裏モノ日記

裏モノ採集は一見平凡で怠惰なる日常の積み重ねの成果である。

2日

木曜日

マックろけのけ

♪リンゴマークのコンピューター、爆弾マークで凍り付き、いきなりデータがまっしろけのケ。オヤ、マックろけのけ。朝8時起き。朝食はナンと(別に強調しているのではない)キーマカレー。リンゴ。

 11時、井上デザイン平塚くん来宅。ホームページのメンテ。K子が相手をしていろいろ聞いたりわめいたり。脇で見ながら薬局新聞一本アゲ。まさ吉の親父さんは体調崩し、病院で検査したところ、胃潰瘍だったそうだと昨日、井上くんから電話あったが、K子と平塚くん、“あやしいわね”“胃潰瘍で痩せるというのが”“あの店、跡継ぎいないんでしょ?”“イワシのシソ揚げとか今のうちに作り方マスターしといた方がいいかも”など話している。ひでえ(笑)。

 平塚くん帰り、K子仕事場へ行ったあとで、炊飯器に残ったご飯で昼食。カツオの残りと豆腐、ダイコンの味噌汁。豆腐はネギのみじんを乗せ、ニョクマムをかけて東南アジア風冷や奴。ちょっとイケますよ。

 原稿書き。モノマガジンからまた増刊のお仕事。男の部屋とかいうお題だが、私のように物置の中で仕事しているような人間の話でみんなヨロコぶであろうか。そう言えば、書斎なんてスカしたものも持ったことがない。いつでもそこは本を置くだけの部屋となり、それを読むときにはベッドに寝転がって読むのである。あと、はるか以前に依頼受けて忘れていた歴史読本のエッセイの依頼書が出てきた。なんと〆切はまだ過ぎていない。あまり早く先の原稿依頼されても忘れちゃうぞ。

 2時、時間割。幻冬舎Sくん。インフルエンザばなし、同業者のうわさばなししばらくマクラにして、次の文庫の話。レディースコミック本の第二弾を十月に決定。八月に幻冬舎創立十周年フェアをやるとのことで、そこに何を入れるか、という話になる(まだナイショ)。で、十二月には『美少女の逆襲』改訂新版。幻冬舎の“唐沢俊一強化年間”、『世界の猟奇ショー』からこっち全刊行物、発売一カ月以内に重版が決定しているが、できればこの記録を伸ばしたい。快楽亭の『日本映画に愛のムチとロウソクを』、幻冬舎文庫に入れられないか、と訊いたら、タイトルがタイトルなのでアウトロー文庫の方がいいでしょう、とのことだった(笑)が、脈はあり。幻冬舎と角川書店の角逐の裏話など聞いて大笑いする。子供っぽい業界ですなあ。

 安達瑶さんからSFバカ本最新刊『リモコン変化』恵贈。なるほど、安達さんが以前、生体移植のことをかなり詳しく調べていたのはこの作品『花辯の椿』のためだったのですな。冒頭のテレビ報道のスラップスティック部分が面白すぎて、本題に入ってからの凝ったパロディがタルく感じるほど。集中では久美沙織『如何なる神酒(ネクタル)より甘く』がさすがに最も文章が達者で、翻訳ものモダンホラーの文体と展開を見事に換骨奪胎しており、ひさびさに小説を読むということの快感を味わう。それだけに、“ギャグ作品集”というククリで、私のようなヒネた読者なら大体想像がついてしまうラストは、かえってなくもがなと感じてしまう。テナコト言ワレテソノ気ニナッテ、的効果をねらったのだろうが、オチを効かせるならこれは単独で発表す べきだった。難しいものですな。

 8時、買い物少しすましてパルコ7階のしゃぶしゃぶ屋でK子と食事。金沢旅行の写真、出来てくるが、海の景色が絵はがきのよう。

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