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2013年4月20日投稿

つぶやき日記3月28日〜31日

3月
28日(日)刑事小籠包

「ここらへんで点心をたべたとあなたはおっしゃいますがね」

3時半、目を覚ます。咳払いしても痛かった一昨日の転倒の打ち身、ただいまの時点で、よほど大きい伸びなどする時以外、痛みの類いほぼ無し。痛み止めなどものまず。もう数日、悩まされると思っていたので意外。まだ体の回復力は衰えておらんということか。いや、「酒で治した」感、今回もあるのだが。

今日は2時から毎週恒例、電話インタビュー。今週はちょっと苦手、というかどうオチにまで持っていくか難しいお題で、まだ悩んでいる。横になって考えよう、と思っていたらグーとなってしまう(ありがち)。

結局いいオチ思いつかず、時間来て電話かかってくる。いきあたりばったりで話しはじめたら、意外や話がどんどん膨らみ、そこいくか、という着地点に達して編集さんに「サブライズエンディングですね!」と言われた。こういうこともある。毎回あるとは限らんぞ、自分。

で、ホッとひといき・・・・・・と思ったら某人からメール、びっくり仰天。デマには耐性があると思っていたんだが、相手がデマ(ドッキリ)にひっかかっての大真面目メールだったもんでつい、信じ込んで善後策とろうとしてしまった。最後の最後に連絡がついてデマであるとわかって大笑いになったが・・・・・・。いや、油断ならない。

鹹蛋(シェンタン)という食品がある。アヒルの卵の塩漬けで、やたら塩辛い。皮蛋(ピータン)の親戚であるが、皮蛋は日本でもファンが多いが、鹹蛋はそもそもあまり見かけないし、食べてもしょっぱいだけで旨くない、と評判が悪い。

中国の食い物に関する最高権威である青木正児の『華国風味』にも「さほど旨くない」と書かれてしまっているのだから仕方がない。・・・・・・しかし、じつはこの鹹蛋はそのまま食べるのではなく、調味料がわりに使うとなかなかいい味を出すんである。

本日、例によって仕事場に詰めっぱなしで、昼は母に炒飯を作ってもらったが、そこにこの鹹蛋を刻んで混ぜてみた。日本風の炒飯がいきなり上海か香港で食べるがごとき味になる。大いに満足であった。

・・・・・・とはいえ私はこの鹹蛋、そのまま食べるのも好き。夏にこれで冷えたビールをやったら、枝豆などくらべものにならないほど合います。

ハッシーのお父さんが亡くなった、との報。急いで花を贈る手続き。結婚する姿を見せてあげられただけでもいいか。



6時四谷にて稽古。ダンスの振付もし、衣装小道具の打ち合わせもし(先日のアール・スタイルの『見あげてごらん』で使っていた小道具をひとつ、借り出した)。次第に輪郭がはっきりしてくる。

それから、大手町まで出て、将門の首塚のお参りをする。やはり、これはやっておかないと。

地下鉄で大手町。首塚に水を捧げ、アールスタイルの小野進也さんも加わって、十数名でお参り。決して尻を塚に向けてはならない、ということなので、横にカニ歩き。なんだか『サウス・パーク』みたいだ。

スチールカメラマンのH氏も同行、私が代表してお水を捧げるところを撮影しようとしたら……。どうしてもシャッターが下りず、レンズはきちんと嵌っているのに、
「レンズがついていません」
という赤ランプがずっと点灯していた
という。

あれ? と思い、慌ててあちこちいじったがぜんぜんダメ、あきらめて塚の境内から出たとたん、ウソみたいになおったとか。

仮にもと学会会員でそういう話を喧伝する気は毛頭ないが、しかし何だかこういうことがあるとウレシくなる。将門さまが反応してくれた、というか。こういう話があってはじめて、お参りした甲斐があったというものである。

終って高速道路の方まで歩き、ガード下の『とら八』で、みんなで打ち上げ。いつもは稽古終わりに即効、バイトに走る中村千晃ちゃんも今日は参加。ワイワイと。星野有里ちゃん、長橋有沙ちゃんと三人、料理が来るたびにキャーキャーはしゃいでいた。

イケメンの奥村俊くん、酒は飲むがあまり飲めない。もちろん今どきの子らしくタバコも吸わない。

「タバコも酒もやらないとなると、後は女か?」

と言ったら、同じアールスタイルの子2人が

「そうです! そうです!」

と(笑)。

それにしてもいろんなことをこなした一日だった(あいまに電話インタビューのネタの打ち合わせもした)。充実はしていたがちょっと疲れた。カンバンまでねばって、地下鉄で帰宅。

食べたもの。朝:アスパラガスの肉巻き、味噌汁、果物(イチゴ、清美)。昼:炒飯に鹹蛋混ぜて。中華スープ。夜:大手町ガード下の居酒屋で手羽先揚げ、煮豆腐、山芋の生ハム巻きなど。ビール、黒ホッピー、日本酒。


29日(月・祝)エアドゥ日本橋七つ立ち

エアドゥの羽田〜千歳第一便に乗るには日本橋を四時には出ないといけない、ということ。

二日酔いもなく起床。昨日、飲んだ日本酒が「鳳凰美田」というやつ。栃木の酒だそうで、芳醇な香りと味わいの美酒だったが、名前が「ほうびでん」と聞こえ、そうなるとクラシックSFファンとしてはそのあとに「プラネット」とつけたくなり、つけても誰もわかる人がいないというのはじれったかった(笑)。

坂口良子死去の報に驚く。『犬神家の一族』(もちろん 1976年版)で、金田一耕助の泊まる旅館『那須ホテル』の女中・はるを演じて強烈に印象に残った。食事を下げにきた彼女が
「とてもおいしかったなあ」
という感想に機嫌をよくしての、

「みんなわたしがこしらえたのよ。何が一番おいしかった?」

「生卵」

「ま、ひどい!」
という会話が最高。“東京からやってきた探偵”に対する彼女のほのかな恋心が、むさ苦しい外見の金田一耕助をヒーローとして観客に印象付ける役割を果たしていた。

『ガメラ』の湯浅憲明監督が演出した、テレビ『アイちゃんがいく!』で、演技に納得がいかないと自分でNGを出す、その頑張り屋ぶりに、“女優は動物と同じ”と豪語していた湯浅監督が舌を巻いたというエピソードが記憶に残る。全てのことに精一杯頑張りぬくその気性が自分の体を痛めつけたのだろうか。57歳の死はあまりに悲しい。

銀行で各種振り込み。年度末で混んでるかと思ったらそれほどでなし。道もギチ混みで、バスの運転手さんが「通常の数倍の時間がかかります」と言っていた(大原で通行止めがあったらしい)が、これまたそれほどでなし。

帰宅して、広島のクライアントに見本原稿を書いて送る。手探り状態だが書いていて面白い。書いて3時にメール。その後雑用済ませ、5時荻窪に稽古に。がんがん稽古進んで、やっていて楽しい。今回の芝居の稽古場は(もちろん苦労もあるが)これまでの稽古場に比べて格段に楽しい。問題はお客様より役者が楽しんでしまって舞台が上滑りしないこと。いい具合に楽しさと緊張がバランスをとるようにしないと。

終わって主要メンバーと荻窪の居酒屋で飲み。雑用、本業、芝居、飲みとこなして、何か完璧な一日。

食べたもの。朝:紙カツ、ポテトサラダ、果物(イチゴ、清美)。昼:朝のカツでカツ丼。美味。夜:荻窪の居酒屋『大心』。駅前でチラシ配っていたお兄ちゃん大喜び。マグロ刺身、軍鶏ささみ塩焼、焼きラーメン。お酒いっぱい、ちょっと飲みすぎ。

30日(火)ラブコメラブ麦ラブ卵
ラブ卵ってちょっとエロだな。

送ったパイロット原稿、面白い! とクライアントに好評。出来に自信はないことはなかったが、しかしやはり実際にOKでてホッと。

http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/03/post-546.php『アベノミクスの現状を考える論点』ここの(6)で言うように、今の日本経済のネックは産油国の、日本の足元を見たプレミアム価格。これを解決して経済を安定に持っていくには、原発再稼働が必須の条件。

ガンで体力が衰えている患者に、いきなり摘出手術を行っては、手術が成功しても体力が奪われて死に至る場合が多い。脱原発をするにしても、まず国の体力で ある経済をきちんと安定した状態に持っていくのが最優先。それをしないで脱原発だ卒原発だと言っていてはそもそも国が立ちいかなくなる。本当の意味での脱原発には、まず原発の再稼働が絶対に必要とされることなのである。

『「よっこいしょういち」?!  いまだに使う人がいて驚いた死語』というmixi記事を読んでおどろく。 昨日、飲みの席で女優さんが普通に使っていたからである。アニメなどにも最近よく使われるから、世代を超えていると思う。そう言えば以前、スワローズを「アトムズ」と言ってマジに関係者に怒られたことがあったが、横井さんと同じ(1972年)頃の名称だったな。

親父はスワローズをずっと「国鉄」と呼んでいた。私もJRになかなか慣れず、国鉄と言っていたが、親父は実際の国鉄のことはさらに古く「省線」で死ぬまで通していた。何かとてもカッコよかった。時代に逆行することはカッコいいことでもある。

ところでスワローズの最初の名称候補は「コンドルズ」で、「国鉄が混んどる」じゃダメだから「スワローズ(座ろうず)」になったと金田正一が言っていた由。ホークスも、最初コンドルズにする筈が、当時の南海電鉄の社長がハゲ頭だったので、ハゲ鷹はまずいとただの鷹(ホーク)にした、という話がある。こういう由来は面白いものであればあるほどウソなのだが、愛すべきウソであると言えよう。こういうウソがないと世の中は楽しくない

6時、荻窪の稽古場。今日は女性陣の巫女衣装の衣装あわせ。主人公・鈴里と、将門バスターズの巫女たちとは入矢くんと相談して、デザインを変えたものを購入したが、キャラにそれぞれ会っていていい感じである。飾り気のない稽古場に花が咲いたよう。

食べたもの。朝:三色丼(そぼろ、卵、ピーマン)、果物(イチゴ、清美)。昼:コンビニのおにぎり(和風ツナマヨ、辛子明太子)。夜:居酒屋『わん』で桜えびと生しらす、手作り豆腐、サーモンとアボカドのカルパッチョ等々。ビール、黒ホッピー。


31日(水)カント55号

純粋コント批判。

ネットニュースで「まだ完治してない、復帰は尚早」・・・・・・という見出しを見て、はてオセロ中島のことか、それとも石原慎太郎かとマジに頭をひねった。中島についていうと、あれくらいの洗脳をされている子なら、いくらも知っている。人間は実に簡単に洗脳されてしまう、しかも自分から進んで、という実例はいくらも見ている。演劇の世界などはそこらじゅうにそういう実例がいて、されていない奴の方が珍しい(そもそも小劇場の役者など、自発的洗脳でもしないとやっていけないかもしれない)。ネトウヨ、ネトサヨなどもしかり。人間というのはそもそも、洗脳を繰り返すことで人格を作っていく生物なのではあるまいか。

昼間は稽古スケジュールのことをいろいろ考えて連絡各所に。夕方6時、稽古場入り。今日は奥村俊くんのキャラ作り。どんどんとぶっ飛んだキャラにしていく。奥村くんもきちんと答えてくれて、稽古場全員、拍手したりで大笑い。このキャラ(プレイボーイのエクソシスト、ダビデ山川)はこの芝居のキーになりそうだ。

一方で長橋有沙ちゃん、。マンガの世界の「可愛いキャラは連載中にどんどん年齢設定が後退する」法則で、今回の芝居の主役の鈴理も稽古進むに連れコドモ化。最初高校三年生の設定が今日の稽古では完全に中学一年くらい(笑)。このままいくと本番時には小学生になってしまいそうで、いかんいかんと自戒。・・・・・・とはいえ女の子は徹底して可愛くしたいじゃないですか。

演じている有沙ちゃん、ちょっとゲラ子入っていて、稽古中誰かのボケがツボに入ると笑いが止まらなくなって、シーンを中断させてしまうことがしょっちゅう。しかし、共演のベテラン男優陣、他の役者の演技には厳しいのに、彼女にだけは「あれはいいのだ!」と完全肯定(笑)。可愛いキャラ最強。彼女自身は「本番では絶対吹かない!」をテーマにしているそうだ。さて?

あっと言う間に3時間。稽古日時も限られてくるが、不安や心配は一切なし。今回、台本とそれぞれのキャラが完全にシンクロしているため。

入矢くん、大橋くん、中澤くん、奥村くんと、駅前の焼肉屋『安安』へ。この『安安』の場所に、以前蕎麦居酒屋の『蔵の木』があった。居抜きで買いとったらしく、トイレなどそのまま。お気に入りの店だっただけに複雑な気分。

食べたもの。朝:茄子のグラタン。果物(イチゴ、清美)。昼:シャケと卵焼きの弁当。夜:荻窪『安安』で焼肉。若い奥村くんにどんどん食べさせる(「肉、ひさしぶりですよ!」と言っていた)。今日いい芝居をやってくれたご褒美。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa