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2013年1月20日投稿

つぶやき日記12月19日〜23日

12月
19日(水)♪会津は会津は可愛い年下の白虎隊〜

お城が燃えたとあわてる 互いに刀を突き刺す♪

5時起き。年寄り体質になり朝が早いのがこういう際はありがたし(笑)。Oさんから、緊急代用のオープニング映像送られてきている。急場こしらえとはいえ、これあるによってイラつかないで済む。ありがたし。

雑用すませ、母の置いておいてくれたにぎりめしを食って朝食代わりにし、新宿へ出る。9時半、東口でNさん待ち合わせ(間違えてこの寒空に1時間早く来て待っていたとか)。出合い頭平身低頭しかけるのを、まあまあ、とおさえ、地下の喫茶店に連れ込み(以前、メイという喫茶店だったところ。以前たってだいぶ以前、私の大学生のころだ)、特殊小道具の相談。もともと自主映画の世界でこういう小道具作りのベテランだったNさん、構想を私から聞いて、”ちょっと待ってください“とアタマを抱え、口の中で”素材が・・・・・・装着が“とぶつぶつつぶやきはじめる。まるでアニメの”ハカセ“役である。童顔がそのままおじさんになったNさんの顔はまさにそういうアニメの中の技術屋。まあ、DVD落っことすというのもドラマの中のうっかり教授ぽい。自転車の荷台の、他の荷物の上に乗っけて網をかけておいたら、振動で横に飛び出したらしい、ということだったが。

やがて私のノートにNさん、図をすらすらと書いて、「こうしたらいいのでは」とアイデアを出してくれる。なるほど、それは私の頭の中にないアイデアだった。すぐに二手に分れ、素材の買い出し。東急ハンズで合流。材料と工具を買い、松坂屋地下で差入れの食べ物を買って、タクシーで小屋入り。すぐにNさんには造型にかかってもらう。

そして場当たり、飯休みとってゲネ。Nさんに松ちゃんの履く靴を高田馬場で買ってきてもらう。使い立てして悪いが、まあ例のポカについては不問ということで。一方、映像はなんとか広島の山口さんからホッシーに送られた模様。いくつかミスあるヴァージョンだが、まあこれで行けるレベル。ホウッ、と息をつく。Nさんは小道具の出来に満足しないらしく、さらに素材を買ってきて改造している。

Oさん来る。作っていただいた映像、使わなくてよくなったと言ったらやはりちょっと残念そうな表情。とはいえ、やはり応急のもの故、応急の場合にしか使えない。

そしてゲネ。滞ることなくサクサク進む。進みすぎるくらいである。よくここまで短期間に完成したと思うと、何か頭が痺れてくる感覚になる。しかし、今回は少しトラブルやアクシデントが多すぎた。それでもさほどあわてなかったのは、こっちもそれなりに経験値積んだせいだろうが。


Nさんの作ってくれた小道具、本人も予期せぬ大成功。反射板に照明が当たって、まるで電飾が仕掛けられているかのような効果が出た。私と二人、興奮して「すごいね、あれ!」と話す。Nさんも汚名返上出来てよかった!

一方で受付は吉田さん来てくれて、大車輪で受付回りを作ってくれる。IPPANくんが来て、大塚周夫さんから、近くの酒屋で初日祝いにビールを買って届けておいてくれと頼まれましたが、どこかに酒屋はありませんかと言ってくる。隣がミニスーパーなので、そこで扱ってるよと教える。まったく、芝居ひとつで、総合プロデューサーのやることというのは数百に及ぶ。ここらへんを本来は演出家とプロデューサーと分けるべきなんだろうが。

さて、そうこうするうちに開場時間。花も置き場所に困るほど来たし(藤田さんに藤原啓治さんから送られてきたには驚いた)、初日だけに開場待ちの行列もでき、賑やかな状況となる。お客様の誘導を受け持つ。後藤さんや新田さん、岡っち、大野由加里ちゃん、佐藤歩ちゃん、飯島倬くんなども来てくれる。

で、初日。小道具の出し入れミスが冒頭にあったが(これは何とかごまかした)、他には大きなミスもなく、トラブルもなく、無事滞りなく幕が開き、幕が下りる(幕はないけど、スクリーンが降りた)。島さんのゼロゼロ役も実に効果的に決まった(今回の私の演出中ベストのシーンではないか?)。まず祝着と言いたいが、そうなると今度は芝居が小さく収まりすぎた、と不満が出てくる。演出家というのは欲張りなものである。

とにかく終って、お客だし。助ちゃんが、奥さん(振付のNさん)に褒められた、と言ってくる。初めて彼の芝居を観た舞台以来、いちばんよかったということだったそうである。それはよかった、と本心で嬉しい。役者の、その奥さんにそう評価される芝居をやらせてあげられたということは演出家として誇るべし。

ダメ出しは明日のこととして、撤収時間迫っているのであわてて周囲のものまとめて、高田馬場へ移動。居酒屋に入って初日打ち上げ。島さんに乾杯の音頭をとってもらう。無事完成したということでみんな顔が明るいが、まだまだこれから。飯島倬くんからなどはそこを突かれた。まあ、彼はいつでもそうなのだが。

疲れがどっと出て、後半はよく覚えておらず。岡っちが実によく私のことを気づかってくれる。後で聞いたら、倬くんが暴走しかけてちょっと大橋くんと険悪になりかけたときも、岡田が仕切ってくれたらしい。好漢とはこういう男を言うのだろう。12時過ぎ、タクシーで帰宅。

食べたもの。朝:シャケおむすび。卵焼き。昼:ミニ中華まん、フライドチキンサンド。夜:初日打ち上げで居酒屋料理。生ビール、緑茶ハイ。

20日(木)日中関係、夕方関係
日中の交流は真っ昼間のような明るさの中で行われるべきで・・・・・・。

朝、6時起き。送られてきていたインタビュー原稿の赤入れ。いつ行ったインタビューだったか、すでにたぶん公演準備に忙殺されていた時期のものだからであろうか、全く受けたこと覚えておらず。言ってることはまともなので、ボケたわけではないのだろうが……(笑)。

朝食はレトルトのカニクリームソースでスパゲティ。残念ながらあまり美味とは言えず。食ってすぐ家を出る。ふと、今朝は何をやってから劇場入りしないといけなかったんだったっけ、と考え、あ、もう幕が開いたから、ただ劇場に入ればいいんだ、と思い出し、すごく解放された気分になった。本当に限界ギリギリだったんだな。

劇場入り、昨日のダメ出しをいくつか。テンポを速め、個々のギャグや芝居をきちんとお客さまに届くように、と指示を出す。

昨日、あまりのドタバタで心配しているヒマがなかった役者陣(ことに女優陣)の健康問題もどうやら無事おさまったらしく、心底ホッと。稽古終盤、体調不良で休みの人たちが続出したときには青くなった。

本日から昼夜。あとはどんどんノセていくだけ。健康にのみは注意を、とダメ出しのあとにもう一度。で、昼の部。お客さんの入りがよかったせいもあるが、これがまず稽古中に思い浮かべたレベルの芝居。ここから、いいも悪いも逆算できる基準線。

昼の部、お客様に藤田昌代ちゃんの事務所の先輩、藤原啓治さんいらっしゃる。それと、全く別個の予約で、眠田直さんのお連れでならはしみきさんいらっしゃる。はからずも野原家の夫婦が一緒になるわけだ。二人とも、相手が来ることは知らなかったらしく、驚いていたそうだ。残念ながら裏方での指示に忙しく、ご挨拶できず。明日は大御所の飯塚昭三、大塚周夫さんがいらっしゃる。劇場が声優事務所(俳協)の持ち物なので、声優さんが集まりやすいのか?

ロビーで受付と打ち合わせしていたら、開場待ちの中にちょっと栗原類入ったネガティブイケメンなお客様あり。特殊なオーラ出ていたので、役者かな、モデルさんかな、と思ってそれとなく見ていたら、つかつかと近づいてきて、嬉しそうに
「テレビいつも見てます〜、握手してください!」

と言われ、ちょっと拍子抜け。自分のイメージ考えろや、あんちゃん(笑)。

昼は隣のスーパーで買ってきたエビコロッケサンド。近くによさげなランチの店もいくつかあるのだが、何しろ監督となると常に何か訊かれたり決めたりしないとらならないこと多々で、現場を離れることが出来ない。

夜の部、まとまり出て、ウケるところワッワとウケ、まず安心する。芦辺拓氏、飛び込みで来てくれる。終演後にトイレで、
「また、好き勝手やって!」
と言われる。ハッシー夫妻も来てくれたが、こいつ、途中で携帯ならしやんの(笑)。いやしくも劇団主宰者だろう、注意する立場だぞ。レイナのギャグがツボだったらしく、ひっくり返るほど笑っていた。

それはいいが、ロビーで助川くん(もとルナティック)つかまえて
「相変わらず下手だな!」
とやっていた。冗談かもしらんがこれはいかん。劇団やめたらヨソの人。まして人の舞台に大きな役で出ているのだ。劇団員時代の気安さで言っているのだろうが、役者なんて人気商売、ましてロビーで、どこに彼のファンがいるかどうかわからぬところで下手だなどと口にしてはいけない。どこで恥かかせるかわからない、うらみをそれでかうかわからない。そこらへんがハッシーは緩いんだよな。


終って、一回くらいは地元で飲もう、と近くの焼鳥屋に。行ったら、予想していたことではあるがハッシーがビールのんで赤い顔して待っていた。さっそく松ちゃんがつかまって、また何だか説教されていた。

ハッシー(及び奥さんのゆみちゃん)の言うのは個人の演技(アドリブ技術)の技術・巧拙のことに尽きる。これはルナがアドリブ劇団だから当然のことで、拝聴する価値あり。とはいえ、私の芝居に対する考え方はちょっと違って、芝居全体の中で、脚本がそのキャラを立たせており、その役者さんがきちんとハマって演技すれば、技術に関係なくそれは成立する、というもの。仮にも四半世紀のベテランであるハッシーの意見に耳を傾ける謙虚な姿勢は持とうと思うが自分の中にある考えにはある程度自信もあり、誰から何を言われても変わらない。

タクシーでハッシー夫妻乗り合わせで帰る。いつもの下北沢とは違い、こっちから行くとハッシーたち先に下ろし、最終的にわが家ということになる。ゲキレイ受ける。感謝。


食べたもの。朝:カニと生クリームのパスタ。昼:エビコロッケサンド。夜:劇場近くの焼き鳥屋で打ち上げ、生ビール、緑茶ハイ。

21日(金)日本おしんの会
橋の下に生まれて大根飯たべて苦労して、やがて政界へ……。

久しぶりに母の部屋で朝食。ゆったりと時間とって劇場へ。車中、昨日のアンケートに目を通す。いつものことながら、人によって全く正反対の部分を評価されたり注意されたり。全て謙虚に受けとめたいが、なかなかこうバラバラだと難しい。

例えば二日目ソワレ、声優業界人多く、BLネタのオチで爆笑があった。ここでそんなにウケるか、という場所だったが、多分、業界的にそこへのアンテナが極めて高かったんだろう。演劇関係だけではわからんウケ方なんである。

ダメ出し終わり、アクションシーン、映像のチェック終わり。3日目マチネ、開場。大塚さん、飯塚さんお見えになり、ちょっと緊張。最後列の映像映写席が私の常住席だが、なんとそのお隣に飯塚さんご夫妻お座りになっている。
「なんでこんなとこ座るの?」
「オープニング映像の映写機操作をしないといけないので……」
「ええー、親分がそんなことするの?」
「これが楽しいんですよ。舞台演出家って、芝居が始まるとやることありませんから

芝居はいい感じに力抜け、レイナちゃんのアドリブのところ、大塚さんのシルエットが震えていて、笑っていることも確認できた。

終っておそるおそる、ロビーへ。飯塚さんご夫妻は次の用事がおありとかで早々に帰られたが、大塚さんがお待ちだった。どうもすいません、こんな芝居で、と恐る恐る言うと、満面の笑みで手を握ってくださって、
「いや、不思議な芝居だな。あんなに笑いがあるのに喜劇でもコントでもない。面白かったよ」
とおっしゃってくださる。ホーッとして膝がゆるんだ。
「簡単そうで、実はかなり技術のいる難しい芝居だよ。みんな若いから、同じキャストで10年後に再演するといいね」
という評価をいただいた。いや、生きているといいことがあります。

さらに、
「あの女の子の殺し屋たちのボスの男の役ね、あれ、再演するんだったら僕がやりたいなあ。僕の方が面白くやれると思うんだよ
と言われて腰を抜かしそうになった。いや大塚さん、それは大人気な・・・・・・いやいや(笑)。これが役者子供という奴なんだろうなあ。いい役を自分以外の者が演じていると物凄く嫉妬するのである。それにしてもブラック魔王のブロフェルド(のパロディ)、グレート義太夫さんが強烈に見たがっていた。

“女の子の殺し屋たち”というのは、ジェーニャたちが扮する旧ソ連KGB工作員たちの子女たちで構成された女性殺し屋アイドルグループ、『KGB48』このグループ名、配役発表のときに読み上げたら、イギリス人のレイナちゃんが吹き出していた。おお、英語圏でもこのダジャレは通用するか。

他にも今日の昼は神田陽司さんや水島裕子さんなどがいらっしゃってくれた。水島さんは
「出演者全員が大好きになる芝居は滅多にない」
とアンケートでおっしゃってくださり、陽司さんは自分のネット日記に
「相変わらず脚本が優れている。スパイアクションのパロディというエンターテイメントに徹しながらも、キチンとドラマとしての骨子とアイデンティティというテーマが盛り込まれている
と書いてくれた(この人は講談師になる以前は情報誌の演劇担当だった人なので、その目は信頼できる。もちろん、足りない点も指摘してくれている)。昨日のアンケートに、「ただ笑わせるだけでなくテーマが必要では?」というのがあり、あれだけ強調しているのに伝わってないのか、とガックリしていたところだったので、ああ、やはり伝わっていた、ヨカッタ、とちょっと安心。

前回公演の出演者のキリポンこと桐山トモユキくんも来てくれて、久闊を叙す。また出してくださいと。そうこうするうちにソワレ準備、役者さんたちは近所にいい店を開発していて、うまい蕎麦屋もあるそうだが、私は現場離れられず、コンビニで割子そば買って食べる。島さんにからかわれた。


ソワレ、映像担当のYさん、麻衣夢や阿部能丸くんも来てくれる。そろそろ疲れが出始める頃。張り切ってノリキローと檄を飛ばす。ウケるところ、決まってきた感じ。岩田くんの、ホウキが電気掃除機になる秘密兵器のところ、鉄板。あと、藤田昌代ちゃんと助川くんのやりとり。あまり受けるので松ちゃんから助川くんに
「脚本(ホン)で受けてんだぞ、腕で受けてんじゃないぞ」
とやっかみが入ったとか(笑)。

逆に中日(なかび)以降、本来はウケないギャグをどんどん削っていかねばならないのだが、何故か今回、ウケないギャグに愛着があったり、
「いや、あれは残しておいてほしいなあ」
と役者たちから要望があったり。

幕切れ近く、松ちゃんがセリフちょいカミしたら、すかさず木部ちゃんから
「噛んでんじゃん」
とツッコミ。松ちゃん、あとで「ああ(演出補としてのシゴキの)仕返しが来るとは」と、ぼやくこと(笑)。

終って今日も飲み、高田馬場にて。カウンターにいたお客様が、小池みきちゃんの知り合いの歯医者さんで、本日ソワレ観にきてくれていた人。何と、こちらに、ともつ鍋三台、差入れて下さった。感謝!



本日食べたもの。朝:小エビてんぷら、トマトサラダ。果物。昼:割り子そばと天むす。夜:高田馬場博多道場で馬刺し、スープ餃子、串焼きなど。さっき観てくれて偶然店が一緒になったお客様からなんともつ鍋三台差し入れあり! ビンビールと緑茶ハイ。

22日(土)アヘ晋三

選挙で大勝したときの安倍サンの顔。

朝、いろいろと関係者へのギャランティ支払い額をチェック。現金で用意しないといけないもの、振り込みにするもの、個人宛、事務所宛などいろいろいろいろ。小劇場の公演の金銭支払いは、その世界独特の慣習のようなものがあり、これがまたややこしい。今回の公演が、前回の『(株)世外今是』主宰でないことを不審がる人もいると思うが、前回、株式会社の会計方式に合わせてください、と言ってきた向こうの会計士の人に、終ったあと、支払いがドンブリであるとメチャクチャに怒られた。しかし、その、会社組織的(一般的)な常識でやったら演劇人はついてこない(もっと大きな劇場での商業的公演は別の話である)。取っ払い、当日現金ばらいでないと動かない世界もある。急場に、領収書とってこいとは言えない支出も多々、ある。お互いの常識がぶつかりあってえらい目にあった経験から、結局、今回、スポンサーさんと協議の上、会社名義は外して、いわゆる小劇場方式に戻した。いや、こう言ってはなんだがやはりやりやすいこと。

出がけ、スーパーに寄ってメロン購入。小道具として使っていたメロンがそろそろ傷んできたため。前回は公演前日に、私が台所で穴をあけて、中の身をほじくりだした(数千円する贈答用メロンを一人で食べながらの作業は豪勢なようないじましいような、不思議な感覚だった)。今日は藤田昌代ちゃんに楽屋で預けて、まかす(あとで聞いたら、タッパーに入れておいた果肉は松ちゃんが片づけたとか)。

今日は受付のYさんが仕事で来れないので、テヤマとオノの夫婦に代理で受付してもらう。オノはKGBメンバーの森由佳ちゃんを
「可愛いですねえ。絶対、○○さん(常連のお客さん)好みですよ」
と。で、マチネ終ったあと、
「声かけてみたらやっぱり森ちゃんイチオシだったらしいですよ、いひひ」
と(笑)。

マチネソワレつつがなく終る。昨日あたりから、クライマックス直前の、中澤くんと清水ひとみちゃんのキスシーンで、ひとみちゃんが大ワルノリして爆笑をとっている。小学生が来ているのに大丈夫か、アンケートで怒られないかとハラハラしたが、ひとみちゃんの招待のお客さんだった(笑)ここらへん、さすがWAHAHA。スチールの長谷川さん、いろいろと合間を縫って写真撮影。私も年賀状用に、と、KGB48のメンバーと一緒に撮ってもらう。アンケート、厳しい意見もあるが総じて好評、ありがたし。中澤隆範くん所属の劇団ヨロタミの関係者の方から、
「久しぶりに寝ない舞台を観られました!」
というのがあった。

終って、また飲み。今日は珍しく舞台監督のHさん(いつもWAHAHA関係のお客に誘われてそっちの方にいくのでなかなか飲みに参加できない)も参加。馬場の『金の蔵』にて打ち上げ。北海道から来場のギブさん、九州から来場のjyamaさんなど、遠来のお客さんも今日は交えて。中澤くんの対応、さすが苦労人という感じ。jyamaさん、魚肉ソーセージ(彼女の会社で作っている)を差入れしてくれる。

飲んでいろいろ話して、12時近くに解散、みんなまだ飲み足りないようで三々五々それぞれに。私はこっちのお客さんと新宿までタクシーで移動してもう一軒。酔っぱらっているようでまだ元気で、なかなか濃い一夜となる。盛り上がって2時ころ解散、帰宅。

稽古中、公演中はほぼ毎日飲んでいた。文字通り酒と芝居の日々。それも明日でオーラス。支払いちょっと心配になり、夜中にカード会社に照会。いい額になるのは確かだが、予想額よりはかなり安かったのでホッと。

23日(日)プア・ホワイト・クリスマス
クリスマスにプレゼントあげる相手ももらう相手もいないプア層に愛の手を。

朝6時起床。昨日で人類は破滅すると騒がれていたが、「あらなんともなや 昨日は過ぎて河豚汁(ふくとじる)」という芭蕉の句で言えば「あらなんともなや 昨日は過ぎて マヤ暦」という感じ。白くまアイスなど食べつつ、事務仕事(今日までのチケット収入の金勘定)。

ゆうべ遅くまでいろいろ盛り上がっていたのにちゃんと早く起床できるのはありがたい。先月から一ヶ月半、あるときには盛り上がり、あるときには絶望し、多いにブレながらやってきた今回の公演も今日で終わり。今回はキャスト変更あり、それにともなう脚本改稿の遅れもあり、一時は本当に、なんでオレこんなことやっているんだと嫌になったこともあったが、ここまで来ると、それも含めて懐かしく、楽しい思い出になり、またぜひやろう、と思う。これが芝居中毒。

ただし、今回改めて思ったのが、スタッフの拡張と充実が絶対必要ということ。当分、現在の、公演ごとの出演者募集は続けるが、スタッフのみは専属が必要。来年半ばに劇団事務所を開く予定だが、ここに常駐スタッフを置きたい。

メール確認。来年度の最初の本の企画、通ったようだ。さらに、別口で話が進んでいた某サイト連載の企画も動きだしそう。いずれも年明け早々に打ち合わせ。

コンビニのカツカレー食ってリキつけて、千秋楽小屋入り。しみじみと劇場使用料を支払う。荷造り指示なども。しかしこの劇場、つくづく使いやすいいい劇場であった。昼の部にルナの佐々木輝之と龍場舞ちゃん来てくれる。あとQPさんやしら〜さん、歳岡くんも。歳岡くん、見終って
「ダメですよ唐沢さん、(僕の出ている)7月よりずっと面白いじゃないですか!」
と。そうかねえ?


佐々木は自分と同じセンスの持ち主である大橋くんのギャグばかり観ていた感じ。

「全然笑えないけど、そこがムチャクチャ面白い」
と。これもルナ的きわまりない評価だなあ。

千秋楽、役者たち楽しんでやっている。最終回、ひとみちゃんのキスシーンはもとより、みんな盛る盛る。小池みきちゃんが岩田くんの頭を張るシーン、最終回はグーパンチ。岩田くん、一瞬悶絶していた。義太夫さんのサジェスチョンだとか。レイナちゃんの鉄板のギャグ(「どういうセンターになりたい?」「クロマティ!」「そっちか!」)も含め、義太夫さんの今回の陰のギャグ指導にも感謝!

最終回客出し終えて、すぐセットのバラしにHさん入るが、ちょっと一瞬待ってもらい、そこでOさんによるDVD用のコメント撮影。それにしても、バラシ迅速。情緒感じるヒマもない。私はチケットバックの計算に入るが、脳がとことん疲れていたのだろう、計算しながら何度もオチかかるという、これまでにない体験をする。脳にエネルギーがよほどいかなくなっていたのだろう。

テヤマが仕切ってくれて打ち上げ、高田馬場で。みんなにギャランティ&チケットバック配る。小道具のエロ雑誌『熟女尻まみれ』(ミリオン出版)は、当初の予約あって義太夫さんに進呈(笑)。ファンの櫻井ゆうこちゃんが出ているのである。思えば、稽古場を間違って、そこにこれを起きっ放しにして、見られて顔が赤くなったこともあった(笑)。途中で一旦バテて寝るが、途中で目が覚め、あとは夜明けまで残ったメンバーと。

ホンとにいろんなことがあった公演だった。ひとみちゃんの上手さにはホントウに助けられた。ジェーニャはじめ女の子をたくさん出せたのは舞台に華をもたせられたと思う。木部、森の二人の美人に加え、レイナはちょっとない飛び道具だった。演出補の松ちゃん、出演の中澤くん、大橋くんの、私への信頼には涙が出た。いたらぬところも大いに認識せられたが、「オレのやり方はこれだな」という自信も持てた。大塚周夫さんと神田陽司さんのお二人から
「これは今までのジャンル分けでは分類できない芝居」
という評価を別個にいただいた。もちろん、次回はまた全く違う芝居にするつもりだが、こういう評価を得たことは記憶に留めておきたい。

今回は、芝居仲間でない、一般の私の個人的友人にもいろいろ助けられた。いや、そういう人たちの力まで借りねばならぬ仕儀になった、ということは反省点なのだが、思いもかけない交友関係で、ピンチが救われたことが何回かあった。あらためて、プロデュースという行為は、その人物の全てをかけたものなのだな、と思い、無駄な友達作りはしてこなかった、と(いや、無駄を切っていって今に到るわけだが)満足。

朝の白々の中、解散。祭りは終わりぬ。さて、明日からは年末の作業が待っている。いや、明日はさすがに仕事にならんか。

食べたもの。早朝:白くまアイス。朝:カツカレー。昼:ミニチーズバーガー。夕:隣のスーパーの海苔弁当。夜:和民ん家で打ち上げ。鍋セット。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa