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2012年6月28日投稿

つぶやき日記6月25日〜27日

25日
細田守監督のアニメ『時をかける少女』、すごくいい作品であることを認めるのにやぶさかではないが、じゃあ、いいSFかと言われると、昭和SF者にはちとつらいところがある。

私にとりSFとは非日常の世界を見せてくれるツールである。日常の描写力がSFにとって大事なのは、非日常の描写を際立たせるためなのだ。半村良の伝説シリーズなど、そのリアリティあふれる日常描写から、あざやかに非日常へとダイブする、その腕に毎回ほれぼれしていたものだ。

アニメの世界でここまで“日常”を描けるようになったのか! という驚きと感心がこの細田版『時かけ』にはある。だが、そことの対比となる“非日常”に、どうしても突き抜けられないもどかしさがある。日常の描写の持つ力というのがそれだけ強いからだろう。思えば原作(これは作者も言っているようにSFとしてはさほど優れたものではないのだが)で非日常性を具現していたのが“ケン・ソゴル”というあの未来人の名前なのだろう。あれを名乗らない(名乗らせられない)、という段階でこのアニメにおける非日常は、日常に押しつぶされてしまっているのだ。

同じ守でも押井守による『ビューティフル・ドリーマー』がちゃんと日常と非日常を同一作品に混在させていたのを思うと、この作品の日常への足のとられかたは顕著すぎる。

ちなみに、ここで言う“日常”はリアリティのことではない。むしろこの作品のリアリティは疑似リアリティであり、どこにもない“日常”で埋め尽くされている。ただし、それはどこまで言ってもリアルの延長線上にあり、飛躍しないのだ。滑走路を飛行機ではなく、自転車で突っ走る快感のアニメ、とでも言えるだろうか。

思えば非日常的な未来のイメージというものは、20世紀に消費され尽くしてしまったものなのかもしれない。21世紀以降の未来は、今日の延長線上でしかイメージ出来ない。

25日
1時20分、武蔵小杉。新宿から湘南新宿ラインで20分。こんな近かったか! と感激したが、ホームから外に出るのに10分くらいかかった(笑)。。井関友香ちゃんがアシスタントしている川崎FMの番組にゲスト出演。15分ほどのコーナーで『楽園の殺人』宣伝させてもらったが、案外楽しかった。今度この番組のスタッフと『おれんち』へ行こうと話す。

終ってホームで次の湘南新宿ライン待っているうち、Mさんから電話、法人口座作るはずの銀行の窓口がワカランチンなのでケンカしたと(笑)。別の銀行になるとの話でちょっと盛り上がり、気がついたら一本電車逃していた。15分ほどホームで無聊をかこつ可笑しさ。

やっと新宿着、小腹空き、南口立ち食いそば屋でラーメン。ま、立ち食いだから仕方ないけど、な味。

25日
今日は稽古が品川。キャストの小清水さんがとってくれた。使いやすい実にいい稽古場だが、遠いのとりんかい線が高いのが難。久保ッキのところを中心に作る。

9時半まで稽古延長、それから青物横丁の『はなの舞』でちょい飲み。つまみあまり食べなかったので新宿でラーメン。帰宅して12時半には寝る。昨日より6時間も早い就寝ww

25日
本日食べたもの。朝:レタスおひたし、カレー、スイカ。昼:3時ころ新宿南口立ち食いラーメン。夜:稽古後青物横丁駅近くの居酒屋で鯨ユッケ、豆腐サラダなど。12時過ぎ、昼のラーメンの仇を取ろうと新宿駅東口で博多ラーメン。オスカランとかいう酢を加えて啜る豚骨スープ旨し。トイレに入ったら壁一面、ディスプレイのように(ディスプレイなんだろう)トイレットペーパーがずらり。しかもホールダーが全部違う。

26日
朝、佐川急便から、送り主の記載ミスで今日配送予定の荷物が明日になりますという電話。何のために期日指定したのやら。送り主側のミスなので佐川急便が悪いわけではないが、縷々頼んでみたら、何とか予定通りの配送をしてくれることに。やってみるものだな。ただし、向こうで言った時間より4時間ほどの遅れ。

26日
『アンドナウの会』T氏から電話、SF関係の某団体から、企画提案が来たとか。以前うちでやった某企画が成功したのでその第二弾を共同で、ということらしいが、さてどうか、今の段階ではちょっと思案せねばならぬレベル。向こうがどういう材料を持って提案してきているか、による。

ぶんがく社S氏からメール。『立川流騒動記』、都内の書店にはもう並んでいるが、地方の書店に行き渡るには時間がまだかかりそうとのこと。公演終ったあとでいろいろ落語会などで各地回る予定なので、それにはちょうどいいと思います、と返信。

26日
稽古準備、そんなこんなで進まず、役者諸君には申し訳ない。今日も完成した部分の反復に終始。あせりも出てくる。が、出来ている部分の出来はまず、かなりのところ。

今日は飲まず帰宅。と、言っても家飲みはする。いろいろなアイデアが頭を駆け巡る。

26日
食事しながら『円谷英二のおもちゃ箱』DVD。円谷英二の趣味の8ミリ、古きよき成城の暮しの情景が何とも結構。

26日
http://webronza.asahi.com/politics/2012062500001.html?iref=wrchumoku『オスプレイは大丈夫か?』垂直離着陸機の事故ではハリアーも同等、またはそれ以上の事故歴があるが、ハリアー批判はあまり聞いたことがない。オスプレイの最大の欠点は、“いかにも事故を起こしそうな”あの外観にあるだろう。特撮マニアには絶対あれで連想するのは『帰ってきたウルトラマン』のマットジャイロなのだが、架空のデザインであるマットジャイロの方が安全性に考慮したデザインに見えてしまうのがどうも。

26日
食べたもの。朝(昼近く):豚カツ、ご飯、味噌汁、果物。昼:朝が遅かったので抜き。夜:大根と油揚げの煮物、チキンレバーソテー、発芽大豆、ミニトマト。黒ホッピーと緑茶ハイ。煮物のダシはハマグリでとる。絶妙。余った汁でダシ茶漬け一杯。

27日
芝居やっていると楽しい。稽古は特に楽しい。しかし、稽古休みの日はホッとする。それくらい毎日疲れるのだ。昨日台所に立って、数日前のポトフのスープが少し残っているのにカビが生えているのを発見、ギョッとする。私は台所は潔癖症なまでに掃除する方だが、稽古に頭が行きっ放しで、これが冷蔵庫にも入れられず放置されていたことに全く思いが至らなかった。

27日
明け方、久しぶりに朝鬱が発症しちと七転八倒。『立川流騒動記』を気分転換に読み返したら、快復したのに驚く。何だろう、ここで描かれている時代のパワーというのか、そんなものが伝わってきた。混乱も迷走も、パワーあってのものなのだ。この時代の落語界には確かにパワーがあった。

27日
2時、ベギと下北沢で打ち合わせ。その後本多劇場事務所にフライヤーとポスター届けに行き、ついでにベギに案内してもらい古着屋回って劇中劇の衣装探し。さすが下北沢、一軒で全部揃った!

27日
その後中野で記録映像担当のOさんと打ち合わせ。プロと話しているという感覚は非常に落ち着く。夏コミに出しますか、という話も。

中野に向うとき、駅頭で大飯原発再稼働反対デモに参加しましょうというビラを配っていた。私は大学時代から何故か、街頭のチラシ配りに「どうぞー」と差し出されたら負け、という強迫観念にとらわれていてw、チラシ配りがいると全身から「受け取らないオーラ」を発散させていた。配る方もそういうのは敏感に感じとるのか、まず滅多に私にチラシを押し付けようという奴はいなかった。

ところが数年前病気してから、どうも緊張感が欠けてきたというか、このチラシを差し出され、つい受け取ってしまう確率が高くなっていた。ワレ老イタリ矣と嘆いていたが、今日のコレに関しては、よほどのオーラを発していたのだろう、誰も近づいてこなかった(笑)。

27日
ザ・ピーナッツ伊藤エミ死去。71歳とはまた若い。本名が沢田(澤田)と記事に出ていた。沢田研二との離婚(田中裕子の略奪婚)が本意ではなかったということだろう。思えばまだまだアイドルだった沢田を、七歳上の女性がゲットしたのだ。ファンにはかなりうらまれたことだろう。

27日
http://togetter.com/li/327949?『魚からプルトニウムが!と慌てる前に』松岡きっこファンだった者から言わせてもらうと、「きっこという名を汚すな、この女!」なのですがね、きっこ。

27日
夜もう一件チラシ手渡しの予定だったが先方の都合でこれは延期。風邪っぽいので早めに寝ようと簡単に食事すませ、1時半就寝。

27日
食べたもの。朝:三つ葉と玉ねぎの卵とじ(単純だが美味)。スイカ二切れ。昼:打ち合わせの喫茶でチェダーチーズトースト。夜:蓮と蒟蒻、ニンジンの煮物。サクラエビ。黒ホッピー。

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