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2011年12月6日投稿

稽古場稽古、終了!

初日が明後日に迫った5日、『タイム・リビジョン/時間修正作戦』
稽古場での最終稽古が行われました。
6日は劇場入りで、現場での通し稽古、そしてゲネプロ(最終稽古)と
なります。

時間修正がテーマの作品とはいえ、ちょっと時間のたつスピードが速過ぎないか?
と首を傾げたくなるくらい、あっと言う間の稽古期間終了でした。

とはいえ、時間の足は早いが足りなくはなかった。
これは驚きでした。
『楽園』公演のために書いた前の二本の芝居はいずれも、稽古期間終っても
積み残した課題がまだ山ほどあっての見切り発車で、あとは現場で直して
いく……という状況だったのですが、今回は18日(しかなかった)稽古で
ほぼ全ての場面、キャラクターのチェックを行うことが出来ました。

稽古末の五日間、頼りにしている演出補の秋葉由美子さんが別の現場に
入ってしまい、稽古に来られないという状況だったのですが、ここで
出演者一同、
「帰ってきたとき、秋葉さんを驚かせてやろう」
という意気で頑張った。
殊に主役を演じる石黒くんの延びは演出しているこちらが驚くばかりでした。
昨日あたりの稽古ではアドリブもポンポン飛び出し、それがまた適確で、
彼を可愛がっている岡田竜二や松山幸次といった先輩たちが舌をまいていた
ほどでありました。

思えばオーディションで、彼を選出した一番の理由が
「台本をしっかり読み込み、自分で役を作ってきた」
ことだったわけで、私にとり、自分の選択眼が間違ってなかったという
深い満足感を味わえたことでもありました。

「演技は多少ぎこちなくても、初々しい若い男女を二人並べて、その回り
で濃い出演者たちを思い切り暴れさせる」
という私の作劇プランはいい方に見事に崩れ、主役二人の完成度に負けじと
ベテランたちが発奮する、という状況が、稽古の進捗を早めたのだと思い
ます。
「お世辞抜きで、思っていた以上の完成度になっています」
という、5日ぶりの復帰の秋葉さんの言葉が何よりその出来の証明になって
いるでしょう。

もちろん、完成度が高いということと完成は大きく違います。
芝居はここまでが下ごしらえ。本格的な作り込みは劇場入りしての通し、
そしてゲネプロにおいて、になります。

心からのお願いとして、これだけ試行錯誤し、自分を磨き、表現力を延ばして
いった若い二人の演技を観ていただきたい。彼らの努力の成果を目の当たり
にしてもらいたい。

作・演出家として、そう言わずにはいられません。

↓予約フォーム
http://noandtenki.web.fc2.com/time/

《タイムテーブル》
12月7日(水) 19:30〜
12月8日(木) 19:30〜
12月9日(金) 15:30〜(*) 19;30〜
12月10日(土) 15:30〜    19:30〜
12月11日(日) 13:00〜    17:30〜

料金 前売3000円 当日3500円
*平日マチネ割引/前・当共2500円

電話予約/03-6805-4984(play)14:00〜20:00

※今回の稽古がサクサク行ったのは舞台監督の早坂さんがほぼ全日、
稽古に顔を出してくれたということも大きい(我々にとってはラッキー
なことに、同じ時期にかぶさっていた仕事がひとつ、トラブってトン
だらしい)。みんなからも愛され、実に頼りになるベテラン舞台監督
なのだが、最大の欠点は酒。写真はそろそろブレーキがきかなくなった
早さんを必死で止める倬ちゃん(笑)。

ちなみに早さんは大阪芸大時代、後輩の庵野秀明などが下宿に閉じこもって
ビデオなど見ているのを、一升瓶もって乱入して
「テメーら、そんな風に引きこもりやがって、学生なら酒飲まんかい!」
と無理矢理飲ませてイジメていたらしい(笑)。

Copyright 2006 Shunichi Karasawa