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2009年1月23日投稿

『マニアック映画』放映完了御礼!

二回目の放送が20分ずれたのは、超A級映画『赤ひげ』の
放送に押されたからでした(笑)。
いかにもB級映画らしい扱いでいいなあ。
いや、それくらいのココロの余裕がないと『ロボット・モンスター』
なんか見られませんぜ(笑)。

いろいろと苦労して、やっと放映につなげられた番組だけに
感慨もひとしおです。
『マニアック映画』というククリに違和感を感じられた方も
いらっしゃるでしょうが、“B級”という言葉で質の低い映画、
というイメージを与えるものを放送するのは、やはり国営放送
としては二の足を踏むようで……誤解を与えた視聴者の方が
いらっしゃったら、お詫び申し上げます。そこらへん、B級の
定義について監修の石田一先生にきちんと説明していただけた
ことに、秘かな自負を抱いてます。

また、“とりあげる作品が偏っている”“古すぎる”という
ご意見も多々、あったようですが、これもオトナの事情というか
お金の事情というか……人気映画って、テレビでホンの数秒、
放映するだけで、ビックリするくらいかかるんですよ。
限られた予算内で番組を何とか制作するにはどうしたらいいのか。
まさにエド・ウッドやロジャー・コーマンと同じ苦心を味わい
ました。そういう意味じゃ、この番組自体がB級か。

しかし、完成した番組はNHKさんとアマゾンさん(あ、
どこかのブログでネット書店のAmazonが作ってる、と書いて
いた方がいらっしゃいましたが、全く別会社ですから!)
のおかげで、大変素晴らしいものになりました。

石田先生もご満足だったようですし(今後大坂を訪れるときは
“必ず”連絡くれるように、と嬉しい厳命が下りました)、ゲストの
大槻ケンヂさん、松嶋初音ちゃんも非常に適確でユニークな
意見を述べてくださって、番組を盛り上げてくださいました。
こっちは交通整理に撤すればよかったので、楽チンではありました。
内心はヒヤヒヤでしたが。
殊に初音ちゃんは、もはや高嶺の花になってしまったしょこたん
に代わり、マニアやオタクの次代女王になれるかも、という
気がいたしましたよ。

誤解なさらないでいただきたいのは、この番組を作るにあたり
制作サイドと私が目標にしたのは、“一般視聴者に向けて、
B級映画に熱中している人々の面白さを語る”ことだった、
ということです。B級映画そのものの面白さを一般の人に
あのような短時間のワクで完璧に伝えることなど不可能ですから。

そりゃ、私だって映画の内容に徹底して限ってその魅力を
語りたい(スキモノ仲間とお酒の席でいつも話しているような
内容ですね)。しかし、そんなことしても一般人にはチンプン
カンプンです。以前、『熱中夜話・総集編』にゲストで出演
させていただいたとき、私がこの番組について感じたのは
「何かに熱中している人の姿は美しい」
でした。なぜ、B級映画に熱中するこんなに多くの人たちが
いるのか。そこのところを見せたかった。
その所期の目的は達せられた、と内心に達成感がありました。

しかし、多くの人がテレビの前でひッくり返ったと思われる
『ロボット・モンスター』『呪われた海の怪物』『火星から
来たデビル・ガール』などを、BSとはいえ天下のNHKで
放映するというのは、これを快挙(怪挙)と言わずして
何ぞや、という感じで欣快極まりなかったです。

あと、会場にお集まりいただいた方のうち、
「発言したのにカットされた」
という方々、申し訳ありませんでした。編集作業というのは
まさに子連れ狼、“涙隠して人を切る”しとしとぴっちゃんな
作業で、NHKサイドからもお詫びの言葉が伝えられました。
伏してご海容をお願いいたします。

今度はドラキュラ映画や宇宙人映画などにもっと絞って、
それこそ内容について、また俳優たちについて、徹底して
語りつくす番組をやりたいなあ。

ご協力いただいた全ての方、見ていただいた全ての方に
心よりの御礼を申し上げます。
再放送、続編に期待を!

Copyright 2006 Shunichi Karasawa