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2007年8月1日投稿

『新・UFO入門』 交渉の経緯について(一部訂正)

『漫棚通信氏との交渉についてご報告』

6月末以来、謝罪とその後の処置についてやりとりさせていただいていた漫棚通信氏との交渉が不成立に終りました。まことに残念な結果ですが、幻冬舎サイドとの話し合いの末、これ以上の進展は望めないと判断し、謝罪と対応に関し、向後はこちらの判断で、最大限の誠意を示したいと考える次第です。読者の皆様のご理解とご了承をお願いします。

まず、はっきりとさせておきますが、結果的に漫棚通信氏の権利を侵害することとなった『新・UFO入門』の一部分につき、唐沢といたしましては心から申し訳なく思っており、謝罪の意を表明することに変わりはありません。事態の早期からそのことは明言し、サイトにも謝罪した文章を挙げております。

今回の原稿の当該部分の掲載については、山川惣治・著『サンナイン』のあらすじ紹介を記載する文章の参考として手元にコピーし、メモしておいた漫棚通信氏のサイトの文章を、原稿執筆時、当方のケアレスで、ほぼそのままの形のものをペーストしてしまい、あらすじ引用という当該部分の性質上、原稿チェック時にその文章の同一性につい意識が回らぬまま、結果的に引用の条件を満たさぬ形で掲載する形になってしまったものです。とはいえ、最終的にこれを商業的な単行本として出版したことは完全に唐沢に責任があることであり、執筆者としての最終判断をないがしろにしてしまった過失は極めて重大と認識し、反省しております。

漫棚通信氏には、氏のサイトを参考にさせていただいたことは事実であること、しかしながら、当方に盗用の意図は全くなかったことなどをご説明し、ご納得と、謝罪の手紙のお受け取りをお願いし、可及的速やかな在庫の破棄、改訂版の出版に際しての謝罪文の掲載という措置を取りたいとお伝えしてきました。また、幻冬舎側も、それに加えての慰謝料の支払いの意志があることをお伝えしました。この措置は、一般の条件に、当方の誠意としてできる限りの条件を加えさせていただいたものです。

しかしながら、漫棚通信氏はこの対応ではご納得されませんでした。また、当方からの、“本件に関するやり取りの具体的内容は締結まで非公開としていただきたい”とのお願いも、拒否されました。これは周囲の声にお互いが影響されることなく話を進めていくという、交渉の大前提となるべきものであり、これを拒否されたことにより、当方としては謝罪条件を提示することが困難となりました。

繰り返しますが、当方といたしましては当初より、漫棚通信氏の権利を侵害する結果となったことに関してはこれを認め、漫棚通信氏の受けた精神的苦痛につき謝罪の意を表明し、可能な限り誠意ある対応をとるべく、交渉を進めようとしてきました。しかしながら、漫棚通信氏は、当方の謝罪と、今後の対応措置についての合意書の締結を拒絶されました。これは、漫棚通信氏の謝罪要求に対する無限の譲歩を意味することであり、当方としては合意書の締結なしに、漫棚通信氏が要求される謝罪条件のみを無条件で履行することは困難であると判断いたしました。このような経緯の末、まことに不本意ではありますが、通常の交渉を断念するのやむなきに至りました。

もちろん、交渉の中断がこちらの謝罪の意を消滅させるものとは考えておりません。当初の提案通り、在庫の破棄、改訂版におけるその経緯の説明と謝罪文の付記、そしてサイトへの謝罪文提示(期間は当初の漫棚通信氏の要求に準拠するつもりです)は、法務担当者の判断を仰いだ上での当方の判断に基づき文面作成等をさせていただく所存です。今回のこの件を最も残念に思っているのは、以前より漫棚通信氏のサイトのファンであった唐沢であるということも、ここで改めてお伝えしたいと思います。

読者の皆様、また『新・UFO入門』に好意を寄せたメッセージをお送りいただいた多くの皆様には、今回の件で多大な心配とご迷惑をおかけいたしました。心よりお詫び申し上げると共に、向後、このような事態のおこらぬよう、厳しく自分をいましめて今後の活動にあたるつもりです。よろしくお願い申し上げます。

                             2007年8月1日 唐沢俊一

※一部訂正
上記の文中、
「本件に関するやり取りの具体的内容は締結まで非公開としていただきたい」
という部分は
「本件に関するやり取りの具体的内容は非公開としていただきたい」
の誤りでした。法務担当の指摘で気がつきました。
訂正させていただきます。申し訳ありませんでした。

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